首が痛くて動せない人はお腹が固い?
つい最近診た首が痛くて動かせない人
つい最近診た患者さんで首が痛くて動かせないという人がいた
状態は以下の通り
・30代後半男性
・4年前から急に首が痛くなってきた
・その時にレントゲンやMRI、CTなどで検査するがストレートネックの診断を受ける
・運動はそれなりにしていたが首が痛くなったのでやめた
・痛みをとるためにいろんな治療院でいろんな施術をしてきたが変化がなかった
・医者にタバコが原因だといわれたのでタバコもやめた
・痛みをとるために自分で調べてストレッチなどのセルフケアを毎日行う
こんな感じである
ストレートネックという医者の診断だったようだが、確かに首は前に出て座った背中は丸かった
以前猫背の記事で紹介したこのタイプ
左右の回旋と上を向くのはなんとかできたのだが、下を向く時に顎が胸につかないと言った状態だった
上を向く時に痛みや手の痺れや痛みが出ないことから首の神経症状はないと判断した
運動はそれなりにしていたようだったが、今は全くしていないとのことだったので、筋トレなどの激しい運動ではなくウォーキングでいいので姿勢に気をつけてやるように指導
入浴などで血流を促進することを薦める
首が痛いから色々な治療を行ったが効果がなかったという言葉に対しては、本人と施術者側で大きく考えのすれ違いがある事が多い
・患者本人が思った以上に良くならなかったから効果がなかった場合
・効果が出る前に治療をやめてしまった場合
・本当に施術者がダメだった場合
本人が思った以上に良くならなかった場合は最初に施術者がどのくらいの期間必要なのか?
そんなにすぐにすぐ良くなるものではなく、1回で改善したらラッキーくらいの感じだよ、ということを説明する必要がある
なぜなら痛くなる状態になるのと大体同じ時間が治るのにもかかるからだ
ダイエットでも同じ事が言えるが、何年もかけて増えた体重を1ヶ月でなかったことにできないのと同じである
そうなるとなかなか良くならないので効果が出る前にやめてしまうということは十分考えられる
焦って早く結果を出そうとするのはどんな場面でもいい結果を生むことはない
最後の本当に施術者がダメな場合は・・・
諦めよう・・・
ただ、ダメな施術者の見分け方はある
・説明が足りない(論外)
・言葉遣いが悪い、礼儀がない
・いつまで治療して効果がないなら病院を紹介するといった治療期間を決めない(ずっと抱え込む)
・熱意がない(論外)
・見た目に清潔感がない(鼻毛出てるなど)
・施術者自身が健康じゃなさそう(太ってる、やつれてるなど)
以上の項目に当てはまっている治療家はイケてないので変えてもらいましょう
タバコが首の痛みに関係あるというのは間違いない事実です
タバコをやめるということは、体にも経済的にもいいのでやめて正解
ただ、今回の首の痛みに関しては関連があまりなかったのでしょう
効果はなかったようですが・・・まぁ結果オーライです
痛みをとるために色々なセルフケアを行うというのは半分正解で半分間違いです
今回の患者さんもストレッチやストレッチポール、フォームローラーを使って体のさまざまな部分をケアしていたようです
しかしよくよく話を聞いているとあることに気が付きます
あれ?この人YouTubeなどの動画を見ながらいろんなことしているけど、話を聞いたらどれも同じポーズはしているものの、ほんとに効かせたい部分をストレッチできていない
そういう場面にちょくちょくでくわします
運動習慣があったり、自分で色々動いたり調べたりする人、センスのある人なら動画や絵を見ただけでできるようになると思いますが、そうでない人はポイントが掴めていない場合があり、場合によっては症状の悪化を招く事があります
そして大体の人はそうでない人なので直接の指導が必要となります
体感しないといけないのです
実際今回診た患者さんはかなりの猫背でストレートネックなので体は硬いだろうと聞いてみたら、前屈でべったりと手がつくというではないか
これってめちゃくちゃすごいですよ
ちゃんとできていたらの話ですがね
これをみてみてくだされ
今回の患者さんはこのダメなタイプの方の前屈で手がつくタイプでした
なので動画やイラストを見て同じ格好になっていてもポイントが抑えられていないとかえって体を壊してしまう結果になるというわけなのです
行った施術
そんなわけで今回行った施術をざっくりと紹介していきます
この手のタイプの方は完全に骨盤周りが硬い
とりわけももの後ろ(ハムストリング)が硬い事が多い
徹底して股関節からももの後ろを手技療法とストレッチで攻める
そして首が前に持ってかれているので、胸鎖乳突筋から大胸筋の部分を緩める
大胸筋ほぐし
あとはお腹が詰まっていると下を向く事が難しいので腹筋を緩める
以上の施術で動きが改善した
ポイントは首の施術をほとんどしないところ
悪いのは首ではなくその下の土台である骨盤
本人も治療効果のハードルが思いっきり下がっていたので喜んでいた
家庭で行うセルフケア
太ももの後ろを伸ばす
立位体前屈をすると骨盤を立ててできないので、椅子に座ってやるストレッチを指導する
みぞおちを抑えると激痛で悶えていたのでかなり詰まっていた様子
なので自宅でも暇があればお腹を緩めるように指導する
あとは首のエクササイズ
これらを指導して次回は1週間後にまた経過をみてみたい
まとめ
首が痛いからと言って首が悪いということは結構少ない
まずは自分の姿勢を見て他の部分を疑おう
セルフケアをしているのに効果が出ていないという人は専門家に直接指導してもらいましょう
動画やイラストを見よう見まねでストレッチやマッサージを行うと症状がひどくなる可能性もある
今日言いたいことはそれくらい
最後まで読んでくれたあなたが大好きです
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