間違いだらけの顧客中心主義(2)〜三波春夫が泣いている「お客様は神様です」の誤解
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皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。
当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。
今回は前回投稿に引き続き、顧客中心主義についてお話したいと思います。顧客中心主義の対義語は、「自社都合、自社利益中心主義」と思われがちですが、そうではなく「製品中心主義」だと述べました。
結構この誤解は根深く、やはりそれは多くの日本人にとって「お客様は神様」という言葉が非常にポピュラーになっていることが大きな原因の一つだと思います。お客様に奉仕する、常にお客様起点で考える、だから自社都合や自社利益は前面に押し出してはいけない、というわけです。
しかし、そもそも「お客様は神様です」という言葉自体が本来の意味とは違うニュアンスで浸透していまっている、とこの言葉を創ったとされる故三波春夫氏が嘆いていた、というのはご存知でしょうか?
もともと三波春夫氏は自分が観衆の前で歌うにあたり、あたかも自らの芸を神前に奉納する気構えで歌ったと言っています。つまり、目の前にいる観衆を神と見立てて芸を披露する、その覚悟を「お客様は神様です」という言葉に込めたのです。もちろん、大衆芸能ですからお金を払って来てくれているお客様に対する感謝の気持ちも込められていますが、決して「お客様は神様だから、どんな無理を言われても、何をされても、我慢して従わなければならない」という意味で使ったのではない、ということです。
興味が有る方はぜひご本人のHPがまだ閲覧できるのでご覧になってみて下さい。https://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html
では、「お客様は神さまではない」とすると、顧客中心主義ではお客様をどう捉えているのでしょうか?そのキワードは「多様性」と「資産」です。次回はこの辺をお題に書いてみたいと思います。
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