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「何者にもなれない」のに、何者かになりたがっていた。


「たぶん、私は焦ってる。」彼女はそう言って話を始めた。普通のOLでは、どこか満たされない欲求と戦って。


職業も住んでいる環境も違う私たちが、画面越しにゆるく、熱く語っていた話をしようと思う。どこか思考が似ているようで、似ていない。そんな23歳女子の悩み。



ときは1週間前。巷では突如、Clubhouse(クラブハウス)という音声SNSが現れ、今でも世の中をざわつかせている。


(知らない方は、ググった方がわかりやすいと思うので検索してみてください)


音声だけで楽しめるため、ラジオ感覚で聴いている人もいれば、著名人とコンタクトを取れる機会でもあるので、必死に自己アピールをする人もいる。使い方は人それぞれで、どのような在り方でも良いと思っている。


そんな風潮に違和感を感じてしまったのが、画面越しの彼女と私。


ずっとリスナーで参加していると、スピーカーや手を挙げて参加していく人たちが、承認欲求を満たし合っているようにしか感じられなくなってしまった。きっとそう思ってしまうのは、私たち自身の承認欲求が満たされていないからだと思う。


SNSの活用方法は人それぞれなのに、有名人、YouTuber、起業家など、目立っている人たちが羨ましく思うのは、その他大勢から注目を集めたいというモヤモヤっとした何かが心の片隅に浮遊している状態なのかも知れない。


普通にOLをしている彼女と、ほぼニート生活を送っている私は、急いで何者かになろうとしすぎていた。


何者にもならなくていいのに。
何者にもなれないのに。


そんな満たしきれていない欲求を肩書きに求めたって、ただ中身のない人間になりかねない。


肩書きで埋め尽くされているプロフィールよりも、プロフィールが薄くてもフォロワーが多い人に魅力を感じる。中身のある人間性や、その人自身がコンテンツになっていることがカッコイイ。(※フォロー育成をして、数だけ伸ばしている人は別)


つまり、外側よりも中身ってこと。


流行に乗ることも重要かも知れないけど、それで成功するほどSNSもビジネスも簡単ではないはず。


地方と都会を行き来した経験がある私たちにとっては、ただ承認されることで心が満たされるほど簡単ではないと思う。何事もなく1日が過ぎていく日常が幸せだと知っているから。


このモヤモヤは、まだまだ続きそうだ。


生きているだけで、充分なのにね。


▼画面越しの彼女が同じタイミングで書いたnote


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五島つぐみ|tordo
最後までご覧いただきありがとうございます。少しでも「いいな」と思って頂ければ嬉しいです。また読みにきてくださいっ。