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【創作】だまって泣かせて?~センチメンタルな夜の戯言~

どうして夜って、センチメンタルな気持ちになるんだろうなぁ。
というか、センチメンタルの意味、私ちゃんと分かってないんだけどねぇ。なんとなく寂しいとか、そういう感じであってる?

仕事が終わって、アパートに帰って、ひとりでご飯を食べるの。私、ひとりは好きだから、それは苦にならないことが多いの。
好きな動画を観ながら、好きなご飯を食べられるんだもの。それも幸せだなって、私思うの。

ただ、
友だちとの電話の約束が、色んな都合で無しになった時とか、遠くに住む恋人に無性に会いたくなった時とか、ネットニュースで悲しい出来事が報じられていた時とか、頭やお腹が痛くてしんどい時とか。
他にも色々、きっかけはあるんだけど。

そういう時、
なんだか寂しいような、やるせないような気持ちになるんだよねぇ。涙が出てきたり、ひどいときは何故か消えたくなったりさ。
ほんと、私ってどうかしてるよねぇ。

家にひとりでいるとね、どこかの家の音が聞こえてくるような気がするの。
洗濯物を回してるのかなとか、廊下を歩いているのかなとか、ふたりで何か楽しいことしてるのかなとか、色んなことを考えるの。

ふと自分のことに戻ると、私はひとり。
ひとりぼっち。
ひとりが好きなはずなのに、「ひとりぼっち」なんて寂しい響きのある言葉が心に浮かんできてさ。
それで何故か、涙が出るの。
そんで、「私って必要とされてるのかな」なんて考えて、消えたくもなるの。

馬鹿だよねぇ、ほんと。
考えすぎって思うでしょ?笑っちゃうでしょ?
でもね、どうしようもなく、ホントにこうなっちゃう日があるの。その時の私、本気なのよ。
ほんとに、つらいのよ。

消えたくなる時ってね、胸がヒリヒリするのね。
分かる人には、分かると思うんだけどさ。
心がピーラーで剥かれるみたいって、
我ながら、ピッタリの表現、浮かんだ。
だから、涙で心を覆うの。
心がこれ以上傷ついて、無くなってしまわないように。だから涙が出るんじゃないかなって、最近思うの

こうなったらもうしょうがないから、
とりあえず部屋真っ暗にして布団に入るのね。
暗い部屋、天井、閉まっているカーテン、
色んな存在を感じながら、
一生懸命、目をつむるの。
色んな言葉が頭に浮かぶけど、
傷つきながらもやりすごすのね。

現実を感じながら、
夢って見られるものなのね。
思考の外側で、勝手に物語がすすんでゆく。

そうなったら、その物語に
身を任せてしまえばいい。
私は過去に戻ったり
会いたい人やそうでもない人に会って話したり
場面がコロコロ変わる不思議な世界で
色んなものを見たり。

そうすれば、いつのまにか
朝がやってくるのね。
不思議ね。

そうすると、うまくいけばね、
昨晩の悲しい気持ちとか、
そういうの、全部なくなってるのね。
物語が、物語を作るために
消化してくれたのかな、とか考えて
私はまた今日を生きていくの。

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