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【カフェ営業記】店舗開業にあたりコーヒーの資格は必要か?

僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。

お店に立っていると、お客さんから「コーヒー屋を始めるには何か資格がいるんですか?」と聞かれたり、店舗開業を目指す方から「何かコーヒーに関する資格を取得したほうが良いでしょうか?」と質問されたりすることがあります。

結論から言うと、僕の経験からすれば「特別な資格は必要ありません!」
店舗の開業や商品の販売において、食品衛生責任者や営業許可などは必要ですが、それは一旦置いておいて…。

そもそもバリスタや焙煎士になるにあたり、資格や免許は一切不要です。
自分自身で名乗ってしまえば、その瞬間からバリスタにも焙煎士にもなることが出来ます。
ただ、コーヒーに関する民間資格が何個かあります。
コーヒーインストラクターや、コーヒー鑑定士、Qグレーダーなど名称も難易度も様々。特に、Qグレーダーは日本でも約300人ほどしかいない高難易度で知られています。

もちろん、これらの資格があれば対外的なアピールに繋がります。ただ、資格を持っていないからといって営業に支障が出ることはありませんし、店主やスタッフの資格の有無でお店選びをされている方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

一番大事なのは、良い意味でのコーヒーへの「こだわり」を持つことだと思います。今の時代、コーヒーはどこでも飲めるし、買えます。コンビニコーヒーの出現で専門店並みの味わいを100円近くで楽しめるようになりました。
そんな時代だからこそ、大切なのは「このお店だから買いたい」と思っていただけるようになること。そこには、店主の「こんなお店にしたい」「こんな味を作りたい」「こんな風に飲んで楽しんでもらいたい」という思いが大事で、その根幹に「こだわり」があるのだと思います。

専門店で美味しいコーヒーが飲めるのは当たり前。だからこそ、そこに向き合う姿勢が問われ、それがお店の個性になっていきます。

その「こだわり」を出すためには、当然コーヒーへの知識や理解が必要です。なので、特別な資格がいらないというのは、知識がなくても大丈夫ということではありません。
お店に立っていれば、コーヒーに関する様々なことを聞かれます。その時に店員さんが知らないことだらけだったら不安だし、そんなお店で商品を買い続けたいと思うでしょうか。

コーヒーへの探求心、興味、関心、ある程度の知識はもちろん大事で、それを磨く一つの手段として資格取得を目指すのも一つの道です。

ただ、そういった資格や肩書きだけではなく、商品に載せる想いこそ個性になり、人を惹きつけるものになるのだろうと僕は思っています。

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三輪浩朔(みわこうさく)@コーヒーショップLaughter(京都)
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