今週の書評欄 20240915
五大紙と地方紙の書評欄から、おもしろそうな本をメモしています。
●アメリカ革命
本書は18世紀末のアメリカ革命を、イギリスからの独立、民主主義の始まりという視点ではなく、成文憲法の制定にフォーカスして語っているとのこと。
古代ローマでは、立法者はひとりであるべきと考えられていたらしいが、各州の代表者が連邦政府をつくるために「共和」していった過程が描かれているっぽい。
ところで、大統領選が近づいてきている。トランプ大統領は前大統領時代に、最高裁判事にテコ入れをしている。そして次回、大統領になった暁には、大統領の任期の制限を延長するように憲法を変えるのではという指摘がある。10月公開の映画シビルウォーはそのことを描いてるようだ。
変化スピードが加速している世になり、民主制が独裁制よりも劣るのではと、真面目に論じられるようになった昨今、成文憲法とアメリカの成り立ちを学ぶのはけっこう学びがあるのではと思う。
●DV8
探偵小説が出てくるのは、社会が都市化してからだ。シャーロックホームズが誕生したのは、産業革命を経たロンドンからだ。台湾の場合は1987年に、戒厳令が解かれて急速な都市生活が広がってからとのこと。台湾の近代化した都市の生活や風習を探偵の目を通して描いている。
●メトロポリタン美術館と警備員の私
おもしろそう。
慕っていた兄を亡くした喪失感と、美術館の警備を通したエッセイ。
●ジョージア映画全史
こういうのに出会えるのが、新聞書評欄のいいところだと思う。拾い読みしたい。
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