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Love and Peace for Tribes

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#先住民

時間は存在しない、という境地

時間は存在しない、という境地

朝目覚めると、今日のミッションがどっと頭に押し寄せる。やれやれ。それを一旦別の引き出しにしまって、今朝も淡々と太陽礼拝から始まった。

体が伸びる、縮む、を繰り返す。ゆっくりゆっくり5回。背骨の一つ一つがいろんな形になる。筋肉が動いている。三半規管がバランスを取ろうとする瞬間を感じる。じわーっと汗が出てきて、ふとしたポーズの中で自分の体から立ち上る体臭をかぐ。と、次の瞬間はシャワーで石鹸の香りに埋

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インド先住民・ゴンド族の水の話

インド先住民・ゴンド族の水の話

手漉き紙にシルクスクリーンで一枚一枚印刷する絵本で知られるタラブックスの本の中に、ゴンド族のスバーシュ・ヴィャムが描く『Water』という絵本がある。

人気絵本『夜の木』に比べてサイズも小さいし、オフセット印刷だからあまり目立たなけれど、この物語には、先住民の視点が示されていて、コロナ禍にいる私たちに突き刺さってくる。

ゴンド族は、前回の記事「一本の柱とココナツ。先住民の最強の神殿」で紹介した

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一本の柱とココナツ。先住民の最強の神殿

一本の柱とココナツ。先住民の最強の神殿

今日はインド先住民の神様の話。ヨガの太陽礼拝をしていたら、なぜかその話を書きたくなったから。

朝から雨だったこともある。家族はまだ起きてこない。シンとしたリビングでヨガのポーズを続けていたら、雨音がしとしとと耳に響いて、そのままさーっと体に染み入ってきた。そして雨の向こうに太陽があった、と言うと引かれるかな。でもそこでなぜか全身に万能感が漲ってきた。太陽の光が暖かかった。人はなんて不思議な存在な

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ワルリダンス。みんなで回って獲得するもの

ワルリダンス。みんなで回って獲得するもの

インド先住民ワルリ族の村へ通い始めて9年。行くたびに強烈に自分の身体に刻まれるもの、それはワルリ族たちのダンスパワーだ。

ワルリ画は昔の暮らしを表現しているの? と聞かれることがあるけれど、そんなことはなくて、現代の暮らしがそこに描かれている。人々はかまどに薪をくべてご飯をつくるし、パチンコ(スリングショット)を手にジャングルを散歩して、ときに食糧の鳥を落とす。20代の友人たちの話だ。

ワルリ

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