美醜、恐怖、グロテスク、そしてギャグ。 ~ 伊藤潤二展 誘惑 JUNJI ITO EXHIBITION:ENCHANTMENT ~
グロい画は苦手なの・・という方は、ピシャリとブラウザを閉じて下さい。
記事を読み進めている内に、「ちょっと、コレは・・」なイラストがあるかもしれません。。
いやいや、好物でんがな!!な、方はぜひ(笑)
子どもの頃から怖い話が大好きで、つのだじろう先生のマンガの大ファンでした。
「恐怖新聞」「うしろの百太郎」「亡霊学級」「メギドの火」など、怖いもの好きの怖がりでキャーキャー言いながら道路に寝転がって、同級生と読んでいたものです。
普通に車の通る道に寝転がっていることがホラーですね、いま思うと。
大人になってから「ときめきの墓」を発見して速やかに購入し、その内容にめまいを覚えました(笑)
少女漫画のホラーだと森由岐子先生にもお熱でした。
亡霊に取りつかれた主人公の少女が徹夜をし、夜をやり過ごせば取り殺されなくて済むということで、友達と夜通しゴーゴーを踊るというエネルギッシュな作戦を敢行しますが、友達が亡霊に次々と寝かされてしまい大ピンチというストーリーには子どもながら「そりゃねぇだろう」と思ったり。
強引なストーリーに醍醐味があります。
楳図かずお先生の入り口は「まことちゃん」でしたが、後々「おろち」「イアラ」「赤んぼ少女」の虜となりました。
楳図先生の漫画には考えさせられるものが多いですよね。
日野日出志先生や、お茶漬海苔先生は絵がおどろおどろ過ぎて、読みはしましたがあまりハマらず。
古賀新一先生の「エコエコアザラク」は怖すぎて、なぜか漫画をお仏壇に置いていました。
厄払い?
エコエコアザラク、エコエコザメラク!!
そんな怖い漫画好きとして、大人になって大ハマリしたのが、伊藤潤二先生でした。
言わずと知れた「富江」を読んだ時、速やかに「伊藤潤二 恐怖マンガCOLLECTION」全巻を買いに走ったのでした。
何でそんなにハマったのか?
まずは絵の繊細な美しさ。
そして発想のユニークさと奇天烈加減がたまりません。
ぶっ飛んだストーリーだったり、生理的に嫌だわぁ・・・をしっかりと描いておられます。
有名な作品だと、上記の「富江」、「うずまき」「死びとの恋わずらい」の他、色々な短編なども映画やドラマ、アニメになっています。
特に「富江」シリーズは富江のえげつない美少女っぷりとエゴイスト加減、その魅力に憑りつかれた人々との攻防。
・・そして、死なないし増えます。
富江ったら、それはそれは酷い目に遭うのですが、殺しても“ちょっと”死にますが、バラすと増えちゃいます。
プラナリアかあんた!!っと、突っ込みたくなるほどに。
この紹介文だと凄惨なストーリーで読めたもんじゃないわ!!っと、なりましょう・・。
ところがどっこい!
富江のふてぶてしさに笑い、振り回される人々に「しっかりしろよ!!」とプンプンしつつ、どんどん読み進めてしまう。
要するに「面白い!!!」
そして、他のお話を読むに辺り「本当にこんなことが起こったら・・」と、有り得ないストーリーなのに、絵の繊細さにリアリティを感じてハラハラしたり。
自分にそっくりな気球が飛んで来て、垂れ下がった紐が自分の首を狙ってきたり・・
家じゅうの排水管を生理的に受け付けない人間が這いずり回っていたり・・
ちょっと占って貰ったら秒殺で洗脳されたり・・・
フィアンセのお宅に出掛けたら、すんごいご先祖さまを見せられる。
めくるめく嫌なこと、そして不思議な出来事に釘付け。
漫画のページをペラ~リペラリとめくらずにいられません。
展示会は9月1日まで。
原画の迫力を感じ、歯科技工士さん(先生の前職)はみんなこんなに微に入り細を穿つのかしら?に、思いを馳せに出掛けて下さい。
写真撮影OKでしたのでたくさん撮りました。
全部は貼れませんが、好きなシーンやイラストを貼っておきまっす!
怖いのばかりではなく、この世界も大好きです♪
取り繕っていないよ、ほんとだよ!!(いまさら)