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胃腸薬の主題による4つの変奏曲(第2回荻原明門下生トランペット発表会)

1月26日(日)に開催します「第2回荻原明門下生トランペット発表会」。生徒さんはそれぞれソロや2重奏などご自身がチャレンジしたいスタイルで参加します。
その中でトランペットアンサンブルを体験したい方が集まってひとつのステージを作る「アンサンブル部門A」というのがあります。

今回は前回より多い12名の方にエントリーいただきまして、大人数のアンサンブルができるので今から本番が楽しみです。
演奏する作品はバッハのコラールや歌劇「アイーダ」より「凱旋行進曲」、そして今回ご紹介する「胃腸薬の主題による4つの変奏曲」があります。

胃腸薬の主題による4つの変奏曲

この変わったタイトルの作品はマルセル・ケンツビッチという作曲家によるものですが、実は僕の師匠で元NHK交響楽団首席トランペット奏者の津堅直弘先生の作曲時のペンネームです。

マルセル・ビッチというフランスの作曲家がいまして、音大生の試験などでよく取り上げる「ドメニコ・スカルラッティの主題による4つの変奏曲」という作品があります。この「マルセル・ビッチ」の名前の間に津堅先生の「つけん」のアナグラム「ケンツ」をはめ込んで「マルセル・ケンツビッチ」になりました。

津堅先生はこれまでに著名な演奏家のための協奏曲などを中心に作品を多く描かれています。この「胃腸薬の…」は津堅先生が1990年頃に在京オーケストラのトランペット奏者と結成した伝説のトランペットアンサンブル「The Trumpets5」のCDに収録されています。

胃腸薬というのは、「正露丸」のことで、正露丸のCMでよく流れていたトランペットのシグナル(実際は旧日本軍の食事の合図)で、元々は「正露丸の主題による」というタイトルでした。ところで僕はここ10年くらいテレビを見てないのですが正露丸のCMというのは健在なのでしょうか?多分、今の若い人はこのシグナルを知らない人が多いですよね。

作品はタイトルにあるように変奏曲の形式をとっています。変奏曲というのはひとつの決まった主題(この作品の場合は正露丸のラッパのシグナル)がリズム、拍子、テンポなどを変えてひとつの作品になっていく形式の音楽です。

正露丸が行進をして、ワルツを踊り、点呼をして恋をし、最後は下痢軍と激しい戦いの末、勝利の歌で締めくくるという大変ドラマチックな作品になっています。

トランペット5重奏の作品ですが12名で頑張って演奏します。

荻原門下発表会はそれぞれの生徒さんの持っている実力を発揮してもらうことはもちろん望んでいますが、それ以上に音楽をすることの楽しさや、同じ音楽が好きな人との交流ができる場にしたいと思って開催しています。
トランペットアンサンブルは全部で3回の練習で本番に臨みますが、こちらも同じようにとにかく楽しく、充実した時間になれるようにしたいと思っています。

発表会は2025年1月26日(日)、池袋駅近くにあります「としま区民センター 小ホール(6F)」で13:00より開演します。どなたでもご来場いただけますのでぜひお越しください!

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荻原明(おぎわらあきら)

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