映画「ザ・セル」の作中で使われた映画「ファンタスティック・プラネット」
前から見ようと思ってダウンロードし、なかなか気が進まなかった。
昨夜やっと見たが、内容は理解出来るが、面白いか?を問われると閉口してしまう。
でもこの映画には一つ、利点がある。
見た事あったら絶対イキれると思うねん。
“イキる“とは関西弁の「調子に乗れる・格好つけれる」という意味。
ヤンキーの世界では「ワイルドスピード」が鉄板かも知れないが、映画好きを公言するタイプのイキりはおさえておいた方がいい。
なぜなら、映画好きを公言しているイキりの私が「ファンタスティック・プラネット」を「ザ・セル」と一緒に見ておくと1億イキりゲット出来ると踏んだからだ!
「ザ・セル」は簡単に言うと主演のジェニファーロペス演じる心理学者の女性が、FBIから協力依頼を受けて意識不明の猟奇殺人犯の意識に入り、監禁された女性の居場所を無意識から探す映画。
確か、犯人は統合失調症でその精神世界の奇妙さをグロテスクに演出している。
精神を病んでしまっているから犯罪を犯すのではなく、犯罪だと気付けないから、病んでいることに気が付ける良作です。
この映画の説明をするときは「馬がスパーって切れるやつ」と言うと大体通じる。
そしてこの映画の作中に、ジェニファーロペスが「ファンタスティック・プラネット」を見ているシーンがあるのだ。
なので、説明するときは「映画のザ・セルでジェニファーロペスが見てたやつ」と言うと、見たことがある人は「あ!あの青い半魚人みたいなやつ?」となる。
知らない人は「映画の登場人物が見てる映画知ってるってこいつ、手練れだな」と感心する。
ファンタスティック・プラネットの内容的にザ・セルと重ねて見解も語れるが、そこまでやると興味のない人は「こいつ本気でイキってる」ウザいイキりと間違われるので、私はここまではやりたくない。
精神世界は肩書きがしっかりしてる人がきちんとした知識を持って語ってくれると面白くても、中途半端な素人がイキって話すと余計にダサくなる。
スマートにイキるには順序を見極め、そして何より「引き際」が肝心。
決して多くを語らず、わかりやすく短直にヒントを与え、スッと違う話題に切り替えるとスタイリッシュイキりが実現し、かっこよく知識をひけらかせ、自己肯定感も上がるってもんだ。
フランス語でしか再生できないので字幕で見たが(と言うと更に1万ポイントイキれるが、英語で見たとて字幕必須)独特の世界観と、淡々とした内容で眠かった。
それでなくても響きが眠いフランス語の抽象的な映画を、あろうことかザ・セルのジェニファーロペスの真似をしてリラックスタイムに横になって見ていたので、睡魔がずっと添い寝をしている状態だった。
だけど映画内でジェニファーロペスも寝てしまっていたから、きっとこれが正解と勝手に信じているし、このエピソードも「無意識に映画と同じ事しちゃってたんだ」と、軽いイキりに使える。
Gj私!
人に話す時は、似たタイトルの「ファンタスティック・ビースト」と決して言い間違えないようにしたい。
これはハリー・ポッターの大人版と名高い映画、どちらかと言うとポップコーンシネマだ、気をつけろ。
ところがどっこい、知っていたら案外イキれる。
説明の際は伝説の少女漫画「ときめきトゥナイト」の大人版「ときめきミッドナイト」と例えると、一定層は一瞬でグッと親指を立ててくれる。
個人的には「ザ・セル」の方が見やすかったって言う話。
ヤンシュバンクマイエルが理解出来る、前衛的な趣味と高度な理解力がある人は面白いかもしれない。