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「空想英語読本」であのセリフを習得せよ!

ムーミンはカバではありません。
カバに似ているだけです。

ちょっと英語で文字を入れると、スタイリッシュに見えるが書いている内容はお決まりのセリフ。


皆んな大好き空想科学研究所から出ている空想科学読本シリーズ知ってますか?
魔法支持者で科学を避けて生きてきた人が読んでくれている可能性を捨ててはいけないので、少し語ります。

空想科学研究所とは、漫画やアニメ、ゲームの世界を科学的に検証していて、ここの主任教授が柳田理科雄先生だ。
科学読本は、たくさんの子供の「なんで?」を実証してくれるし、かつて子供だった人の「そういえば」も解決してくれる。

「読者の質問に答える」というスタイルで作られているシリーズで、たくさん寄せられる疑問の中からつい対抗心が湧いたものが選ばれるストロングタイプの本。

「アニメでは空に飛び去ったヒーローが「キラーン」と光って消えていきます。あれは何が光っているのですか?」

空想科学読本6より抜粋

着眼点も鋭く、より難解な質問に科学で挑んでくれる、子供がサンタクロースの事実を知る段階のような本だと私は思う。

こっちもかなりお勧めだが、もっと実用的だな!とお勧めしたいのが

「空想英語読本」

表紙が強い

著者は日本語にも英語にも長けたマシュー・ファーゴさん。

目次をチラ見


空想英語読本は、漫画やアニメの名セリフや世界観を英語に訳してみた!シリーズ。

私は国際空港に勤務していた時代にたくさんの訪日外国人や、語学スタッフと交流した。
日本のアニメやオタク文化に興味を持って遠い異国から遥々きてくれた彼らは、私が漫画好きと聞くと様々な質問を投げかけてくれる。

「ねぇなみ。ミズバター(バタ子さん)とミスタージャム(ジャムおじさん)の関係は、steadyなの?」
「は?なんでやねん」
「一緒に住んでいるし、彼らの関係は密接だわ。パートナーね?」
「ちがうちがう、あれやジャムおじさん親戚やねん!あれや、あれあれuncleや!アンクル・ジャム!!」

アンパンマンは皆んな知ってる

こてこての関西弁と古い記憶の単語で必死に間違いを正した。

私はこの時すでに本書を所持していた。
だが、読んで笑って本棚の奥にしまっていた。
活用するかどうかは本人次第だが、インバウンドに支えられている大阪に住んでいると似たシュチュエーションに陥ることは幾どと訪れる。

同じ轍は踏まないようにここに記しておきつつ、読んでくれた方の味方になれればと思う。

✴︎せっかく日本のアニメが好きで訪日した外国人をもっともてなせたらな。
✴︎気になるあの子にちょっとかっこいいこと言いたいな。
✴︎博識なあいつにマウント取りたいな。

幅広いわがままに応えてくれる実用書と言って不足なしだ。

内容もシンプルで分かりやすい。

「どこでもドア!」を英語で言うと?→The Anywhere Door!

英語のわかる人からするとただの直訳やん。と思うかもしれないが、あえてそうする事でドラえもんの可愛いキャラを演出している。
transport(移動する)portal(入り口)を足して「Transportal」も有り。

どこでもドアから抜粋して要約してます

など、すぐに言いたくなる英訳と、理由などが細かく記されていたり、訳者の細かいこだわりや意図が読めて面白い

そもそもの出版が古い(文庫の初版が2010年)事もあり、例題のアニメも古いところは否めないが、そのおかげでぶっ飛んだ設定が多く、そこでまずひと笑いでき、更にそれを真面目に英訳している独特の温度感がいい。

ウルトラマンは2万歳です。
彼が生まれた頃、人類は洞窟壁画を描いていました。

私達が必死にお絵描きしてた頃、ウルトラの人達はスペシウム光線を体得していたのか。

宇宙猿人ゴリとラーはたった2人で地球を征服しようとしましたが、それは無謀というものです。

日本語でも意味が追えないし、元ネタも分からない。
だが、彼らがゴリラの化身で、面白いことだけは伝わる。

セリフ自体は「いつ使うねん?」だが、説明や注釈が分かりやすく、単語を変えてしまえば実用的なのだ

自分が教育を受けていた頃の教科書がこれだったらなぁ。
マイク・デービスを否定する訳ではないが、彼はユーモアが少し足りなかったよね。

高校時代の英語の先生が各週で「大人の英会話」なる授業をしてくれ、英語の口説き文句や、洋楽の和訳を教えてくれた。
好奇心とスケベ心を刺激した先生の思惑に私達はどっぷり浸かり、出席率No. 1の人気授業だった。
真面目に基礎の英文法を学ぶことは大切だし、それの繰り返しであることは理解できるが、コンテンツがつまらないと、そもそものやる気が起きない。

勉強も好奇心なのだから、まずは教科書のユーモアを高めて欲しい。となると、教える教師も大変かもしれないが、それを楽しめるくらいでないと教育者として疲れちゃうんじゃない?と思う。

結論「世界にはユーモアが必要」


漫画やアニメの料理を再現した「空想料理読本」などもある。
料理家のケンタロウさんと理科雄先生の対談形式で「ハウルのベーコンエッグ」や「日本昔ばなしの大盛ごはんなどを再現している。

「空想妖怪読本」は分子成分学者の武村政春先生。
カッパなどの妖怪を生物学的観点で読み解いてくれる、好奇心がカバーを付けたような本だ。


知識をひけらかす時は注意してください⚠️
もっと詳しい人がいた場合は、素直に「すごい、そうなんだ!」と補足を感心する表情を作り、悔しさをバネに更に学ぼう!


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