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なんばウォークで、飛行機に乗らずしてシカゴ美術館を堪能

 大阪の地下道なんばウォークの壁に飾られてる絵画たち。アメリカはシカゴ美術館の所蔵品だよ。
 大阪市とシカゴが姉妹都市なので、こんな粋な美術館が実現したんだね。もちろん複製だけど、そのラインナップは豪華。
 超有名なルノアールやモネなどとにかくたくさんあるけど、今日は私の好きな作品をご紹介。

 好みの問題だから、きっと他の多くの人が紹介されているのとだいぶ違うと思うので、良かったら覗いて行ってね。


 まずは見出しにも載せたドガ。踊り子シリーズが有名だけど、こんな画風は珍しい。思えばドガの絵で、真正面から顔を描いたものって少ない。こんなふうな目の描き方するんだって思っちゃった。


ファン・ゴッホの「アルルの寝室」(作品名諸説あり)は、シカゴ、アムステルダムのファン・ゴッホ美術館とオルセーの3作品あって、それぞれ微妙に違う。
はて、私が以前新国立のゴッホ展で見たのは、どれだったか。
どちらにしても、すごいエネルギーで圧倒された。


ファン・ゴッホもう一枚。「ルーラン婦人」は、なんと5枚も似たような構図があるそうだけど、私にはちょっと不機嫌そうに見える。背景が良いな~。
タンギー爺さんの後ろに描かれていた浮世絵と同じく、そこだけ見ても一つの作品として成立する感じ。


さらにファン・ゴッホ。「リンゴ、セイヨウナシ、レモン、ブドウのある静物」は、初めて見た。
抑えめな色使いが、珍しい。


ファン・ゴッホと来れば宿命のお友達ゴーギャン。憧れのタヒチに渡って描いた作品ね。
そこは彼にとって楽園だったけれど、喧嘩別れして死への道を進んでしまったファン・ゴッホと対象的。


大好きなメアリ・カサット。子どもを描いたら天下一品、その表情にいつも悶絶するほど「かわいい!」って思っちゃう私だけれど、この作品の女性はエレガント。



もう一枚カサット。こちらも大人。パリでの生活が長くドガとも仲良しだった彼女は、もともとはアメリカ人なわけだから、シカゴ美術館に飾られるのは、ある意味里帰り?


あまりにも有名なモネ。皆大好きモネの睡蓮シリーズです。遠くからでもすぐにわかるね。いつ見ても、心穏やかにしてくれるモネの作品は、だから皆に愛されるわけで。

アルフレッド・シスレーは、風景画の人。印象派だけど、その中では割とすべての物がはっきりと描かれているな~と思う。
「あ、これ好きだな」と思うと、シスレーの作品だったことがよくある。
説明できないけど、私のタイプなんだろう。

「黒の魔術師」と言う異名を持つエドワール・マネ。独特の黒(ツヤのない感じ)を多用するのでそう名付けられたらしいけど、この作品は、牛くらいしか黒くないね。
でも、その位置、大きさがもうインパクト大で、全体をビシッと締めてる感じはする。


ホーマー・ウィンスローもアメリカ人の画家。今までノーチェックでごめん。こういうの大好きだ。
船を描いた作品が多いけど、日常の人々の生活を描いた作品も数多く残している。ウィンスローを知ることができただけでも、なんばウォークを歩いた甲斐があるというもの。


カミーユ・ピサロは印象派。他の印象派の画家たちとたくさん交流を持っていたみたいで、年が上だったせいもあって「お父さん」的に慕われていたとのこと。
画風からも、落ちついた雰囲気が伝わってくるし、他の作品もそんな印象で、好きです。



最後の2枚は、オディロン・ルドン行ってみよう。フランス人。不思議な絵が多いけど、この2枚は割と普通。
一つしか目のない動物の絵など見慣れないとびっくりするけれど、私は好きです。
思えば、あまり知られていない画家たちに興味を持ったのは、国立西洋美術館の常設展に足繁く通ったからで、だからなんばウォークを歩いていても色々な画家に目が留まったんだな、と思う。そういう意味では、西洋美術館、ひいてはたくさんの絵画を各国から持ってきてくれた松方幸次郎さんありがとう、っていう気分になる。

ともあれ長い長いなんばウォークのお散歩もおしまい。地下道だけど、まったく飽きることなく歩くことができましたとさ。

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