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かるぱっちょの旅日記
2022年9月24日 20:19
2018年8月23日、22時頃。エジプトに入国してから、およそ1週間が経ったこの日の夜。私たちはエジプトからエチオピアへと向かうため、飛行機の中で出発の時を待っていました。 エジプトからスーダンを通過、そしてエチオピアに入国するという当初の予定。しかしエジプトについて早々、イスラム教犠牲祭が原因で、ビザが取れず、スーダンへの入国を断念。そして、流れ着いたスラム街で感じた、人間の温かさ。それを一
2022年10月1日 20:38
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月24日、午前11時頃。ピアッサ地区から次の目的地であるアルバミンチ、またその先のカイヤファールへと向かうはずだった私たち。そのために情報を集め、ようやく見つけた3つのバス会社。しかし、その全てに振られる始末。私たちの目的地へと向かうバスは、存在していなかったのです。エチオピアに入国した初日、私たちは早くも先への進み方が分からなくなってしまいました。
2022年10月8日 21:32
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月24日、情報収集から候補に挙がっていた3つのバス会社に振られ、次の目的地への移動手段が完全に絶たれてしまった私たち。それでも、別のバス会社を探すため、粘り強く人に尋ねて回りました。そして、ようやく新たなバス会社を知っているという男性と出会い、彼に案内されて到着したバス会社は、女性が1人でやりくりしている6つのボロ会社。案の定、そこに目当てのバスはあ
2022年10月16日 22:11
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月24日、夜7時半頃。私たちは5階の自室の窓から、アワサの街をぼーっと見下ろしていました。他者を信用できなくなってしまったエジプト。何とか自分のことだけでも信用できる人間に。そう願って取り組んだ情報収集。しかし、エチオピアの初日を振り返れば、あっけなく崩れ去る他者と自分。そして、頼るべきものが1つもなくなった私たちが感じたのは、初めて抱く類いの恐怖。
2022年10月30日 19:44
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月24日、「もう外に出たくない。」と恐怖を抱きながらも、「外に出るしかない。」という、矛盾した謎の快感に後押しされる形で、飛び出したエチオピアの夜。この一歩が私の旅に大きな影響を与え始めていたことを、この時の私はまだ知りませんでした。 そして翌早朝、昨夜の外出で得た快感を薄らと身にまとい、バス停まで歩きました。するとその道中、目の前を通るバスの目
2022年11月6日 11:22
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月25日、早朝5時。他者の意見やインターネットから得た情報を基準に、判断を下そうとしてきた私。そんな私の目の前に偶然通りかかったアルバミンチ行きのミニバン。乗車するか否か、初めて自分基準で行動を選択した瞬間でした。こうして私たちはアワサを出発し、目的地のアルバミンチへ。 到着後、すぐに感じ取った街の異様な空気。弱そうな観光客であったからか、周
2022年11月20日 19:41
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月15日、10時頃。私たち日本人観光客は完全に見下され、街全体から放たれているかのような異様な雰囲気。そして、当然のように、金目当てで群がってくる黒人の詐欺集団。「(早く次の場所、カイヤファールへ。)」しかし、矢継ぎ早に近寄ってくる客引きたちから、身をかわすことで精一杯の私たち。そんな中、声をかけた彼は、ジョンと名乗る男性。どうにかこの街を脱出すべく
2022年12月4日 17:23
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月25日、私たちはガイドのジョンと共に、カロ族訪問を目指しました。ジョンの尽力もあり、バスに乗ることに成功した私たちは、途中でバナナを食べつつ、約3時間の移動を終えて、無事にアルバミンチからコンソに到着。ここでもジョンの案内を頼りに、私たちは次の目的地である、カイヤファール行きのバスチケットを手に入れることに成功しました。そして、バスの時間まで昼食を
2023年1月4日 20:26
2018年8月25日、カイヤファールに移動するため、乗り込んだバスの車内。とある乗客からピーナツと植物を渡され、たくさんのエチオピア人の前で、完全に見世物となった私たち。おそらくは差別であろうこの状況。私たちを見て、高笑いする乗客たち。その圧力に屈した私は、無意識に植物をむしゃむしゃ頬張っていました。ピーナツを食べると見せかけて、夢中で謎の植物を平らげる私。そして、車内に巻き起こる大爆笑の渦。そ
2023年2月12日 19:36
2018年8月25日、カイヤファールへ向かうバスの車内。ピーナツと覚醒植物を渡され、たくさんの乗客の前で見世物となっていた私たち。何とかこの差別的状況を自虐的に捉え、笑いとなり、打ち勝ったところで一件落着。しかし、それも束の間。今度は、とある女性が私に「好きだ。」と伝えてきたのでした。直前に見世物にされていた私は、彼女の告白を素直に受け取ることができませんでした。「(これも何かトラブルに繋がるん
2023年7月13日 22:24
2018年8月25日17時、緑に囲まれた何もない場所、カイヤファールに到着した私たち。ジョンが何とか次のバスを手配してくれたことで、私たちはいくつかの山を超えて、次の経由地であるディメカへと向かいました。家畜の群れや〜族と呼ばれる人々が行き交う街。近くに感じるカロ族に胸が高鳴る私たち。「次の経由地のトゥルミまで残り30km。今日中にそこへ行けば、明日の朝にカロ族の住むゴルチョ村へ行ける。」しかし
2023年7月20日 23:19
2018年8月25日19時、カロ族訪問の拠点となる街、トゥルミに到着。そして、晩飯購入のために開いた財布。ここでようやく、ほとんど現金が残っていないことに気付いた私たち。テーブルには見た目雑巾、味ゲロの晩御飯、インジェラ。私は初めて食べるそれを無味無臭に感じるほど、ATMがない今の極貧状況に焦っていました。「(ジョン、なんとかしてください。)」この私たちの想いを、ジョンは全て受け止めてくれたので
2023年7月24日 00:17
2018年8月26日午前9時半、ジョンが運転するバイクの後ろに跨り、数時間に続いた悪路を耐えてきた私。何度か振り落とされそうになりながらも、ようやくゴルチョ村に到着したのでした。オモ川沿いに集落をつくり、そこで生活するカロ族。対面のご挨拶もそこそこに、写真撮影と称して、お金を稼ぎに来る姿には面食らいましたが、初めて原住民と接触できることに、私の胸は高鳴っていました。そこからは、ジョンの案内のもと
2023年7月27日 05:29
2018年8月26日お昼頃、カロ族とお別れし、ゴルチョ村を出発。原住民の余韻に浸ったままの私でしたが、とりあえずトゥルミまで戻るため、ジョンが運転するバイクの後ろに跨りました。「なぜ、カロ族に興味を持ったのか。なぜ、原住民を魅力的に感じているのか。」獣道の帰路に耐えながら、私はその答えを探すべく、思考を巡らせていました。 カロ族の暮らしという未知の世界。彼らを学び、構築されていく知性。そして抱