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茶道とは何か?

今年最大の収穫は、

「茶の本/岡倉天心」に出会ったことにあります

本書を読み、茶道を習おうという気持ちになりました。

文庫本を購入し、Kindleでも読み、Audibleでも暇があれば読み返しています。

読むたびに違った気づきを与えてくれる本です。

本ブログでは、「茶の本/岡倉天心」から引用し、茶道の本質について触れ、

来年度の目標についてまとめます。

■ 茶の真髄とは何か?

茶道は、雑然とした日々の暮らしの中に身を置きながら、そこに美を見出し、敬い尊ぶ儀礼である。
そこから人は、純粋と調和、たがいに相手を思いやる慈悲心の深さ、社会秩序への畏敬の念といったものを教えられる。
茶道の本質は、不完全ということの崇拝──物事には完全などということはないということを畏敬の念をもって受け入れ、処することにある。
不可能を宿命とする人生のただ中にあって、それでもなにかしら可能なものをなし遂げようとする心やさしい試みが茶道なのである。  
茶の哲学は、世間一般でふつう思われているような単なる唯美主義──ひたすら美だけを追求する流派にとどまるものではない。
それは、人間や自然に対するもろもろの見方をあらわしている点で倫理や宗教と結びついている。

「茶の本/岡倉天心」

『物事に完全などないもいうことを畏敬の念をもって受け入れて・・・』

なんとつつましやかな考えなのでしょうか。

不完全さを尊ぶという点に共感し、私の足は茶道に向きました。

■ 茶と学問

清潔さを強調するという点では衛生学である。
複雑で金のかかるものよりは単純質素なものに安らぎを見出すということからいえば経済学である。
さらにそれは、宇宙とのバランス感覚を養うという意味で精神の幾何学でもあり、茶をたしなむことによって誰でも趣味の世界の貴族になりうるという東洋的民主主義の神髄を示すものでもあるのだ。

「茶の本/岡倉天心」

衛生学、経済学、幾何学でもあり

東洋的民主主義の真髄との表現には驚きです。

この言葉から、一朝一夕には学び得ない深さが伺えます。

◽️悟りの微笑とは?

チャールズ・ラムは堂々と世間に向かって茶への信仰を告白した者だが、次のようなその言葉にはまことに茶道の真髄が感じられる。
「善きことをなすにあたってはひそかにこれをおこない、たまたま表に現れるに任せることこそ無上の喜びとする。」

茶道とは、美を見出してもそれを包み隠しておくたしなみであり、あからさまな表現を避けて暗示するにとどめておく術だからである。それは、自分というものを、慎ましやかに、しかし徹底的に笑いのめす気高い奥義であり、その結果として、ユーモアそのものであり、悟りの微笑なのである。

「茶の本/岡倉天心」

『美を見出してもそれを包み隠しておくたしなみであり・・・』

この表現には感嘆します。

日本人の精神には、茶道の真髄が通っていると感じました。

その術はいかにして身についていくのでしょうか?

とにかく触れることで気づくことができるでしょう。

■ 行動宣言

1、茶道教室に入門したので、本格的に茶道の実践を続けること

2、人の不完全さに身を寄せること

来年の目標はお茶を極めることにあります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

これからも学びを共有していきます。

沼田 吉祥寺のお庭 11月

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