七夕ランデブー|ショートショート
本日の天気は快晴、絶好の七夕日和。
七夕は、織姫と彦星が年に一度会える日だと、幼い頃に教わった。それも晴れていないと会えない、と。
織姫にも彦星にも思い入れは無い。
それでも何故か、七夕の日は晴れると嬉しい。
少女は夜の空を、眺めていた。
熱を冷ますために、湯上りに部屋の窓を開けたのだ。
ひゅ、と風が吹いて、気持ちが良かった。
少女の小さな部屋は、あっという間に涼しくなる。
そろそろ、と窓を閉めようとしたところで、ふと、キラキラとしたものに気がついた。
それは細い銀色で