とつ ゆう

自然とつながる制作と暮らし。植物や動物を愛でながら、自然の命や自分自身の心と繋がってい…

とつ ゆう

自然とつながる制作と暮らし。植物や動物を愛でながら、自然の命や自分自身の心と繋がっていくような絵を描いています。文章を書くのもすき。月二回更新のメンバーシップでこれからやりたいことの企画書的エッセイも書いてます。

メンバーシップに加入する

これからやりたいことの企画書や、思い付いた大切な発見のメモなどを、スケッチするみたいに書いています。とつゆうの制作活動がとても支援されます。

  • とつゆうのスケッチブック

    ¥800 / 月
    初月無料

マガジン

  • つくりながら考えていること

    エッセイ集。つくるためにつづけていることや、考えていることを書いています。

  • 作品集『いのちの色あい(仮)』原稿・写真集

    制作を進めている作品集『いのちの色あいーdrawing with nature lives』の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。ご了承ください。ゆるゆると制作を進めていきますので、暖かく見守って頂けると嬉しいです。

  • お金と仲良くなる

    お金について考えていること。お金との付き合い方について。現在原稿用紙23枚分の分量です。

  • とつゆうのスケッチブック

    メンバーシップ限定マガジンです。登録頂けると前記事読んで頂けます。* これからやりたいことの企画書や、思い付いた大切な発見のメモなどを、スケッチするみたいに書いています。月に2本ほど投稿予定です。とつゆうの作家活動・執筆活動がとても支援されます。ときどき休んじゃうかもしれませんが赦して下さい。

  • 短編集

    短編集です。タイトルに<前編>など付いていない記事は、一記事完結です。原稿用紙86枚分。

記事一覧

わたくしタクシー 【企画書的エッセイ/メンバーシップ】

タクシーを始めたい。 こちらに書いた「2024年9月27日 このまま着かなかったらいいのになあ」がきっかけになって思い付いたことだった。

とつ ゆう
3週間前
2

年越しおそうめん

コロナになっていた。 今日で6日目だ。 医者から伝えられた自宅待機期間は5日間だったので、今日からは社会の目を気にせず外の世界に姿を表すことのできる公人となった。…

とつ ゆう
2か月前
4

庭、スクランブル交差点につき

制作を進めている作品集の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。原稿が溜まってきたら、本としても販売予定です。ゆるゆると制作を進…

2,000
とつ ゆう
2か月前

なぜ卵は白いんだろう?

制作を進めている作品集『カラーフィールド(仮)』の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。原稿が溜まってきたら、本としても販売予…

とつ ゆう
3か月前
1

絵と料理の違い

制作を進めている作品集『カラーフィールドー私の中に、森がある。(仮)』の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。ゆるゆると制作を…

とつ ゆう
3か月前
2

デザイナー失格 【メンバーシップ】

坂口恭平さんの『生きのびるための事務』を読んだ。 内容としては、作家として生きていくことの、いや生きのびていくことのための「事務」としての考え方やその実践につい…

とつ ゆう
4か月前
4

どうして森に、こんなにも惹かれるのだろう? 【メンバーシップ/企画書的エッセイ】

あぁ、今日も森に行きたい。 今朝の日記で何度も出てきた言葉。それはすなわち、濃度高めの欲望。 一日の予定が入ったGoogleカレンダーのアプリを何度も開いては閉じ、…

とつ ゆう
5か月前
1

希望の森と、絶望の公道 / 新潟滞在記② 【メンバーシップ】

僕はこの新潟滞在で一番の危機を迎えていた。 ***

とつ ゆう
5か月前
1

断念と逃避の違いについて / 新潟滞在記① 【メンバーシップ】

新潟に来て、一週間ほどが経った。

とつ ゆう
5か月前
1

春の個展の振り返り。あと収支報告 【メンバーシップ】

岡山に引っ越してから初めての東京での展示を終えた。 東京に住んでいて東京で展示をするときには、最後には体を張ればなんとかなるだろうという、諦めというか逃げという…

とつ ゆう
5か月前
4

ミツバチと桜 / color field #14

植物の染料を使って絵を描いている中で、度々に感じることがある。 それは、こちらが信じて愛を注いであげられたとき、いつも植物はその愛情に応えてくれるかのように美し…

とつ ゆう
6か月前
6

自然の命のリズムを聴く / color field #12

絵を描くとき、その対象を観察するのではなく、大きな全体の一部としてそこに参与してみたいなと思う。 だけどそんなとき、僕の中の格好つけたいという欲がジャマをしてく…

とつ ゆう
6か月前
4

雨の水の功績

最近、雨続きですね。 今日のお昼にふとお庭を眺めていたら、さくらんぼの木が花をつけているのに気付きました。 春に向けてパワーを溜め込んでいく植物たちは、瑞々しい…

とつ ゆう
6か月前
1

みえるものは、みえないものにさわっている。

染色家の志村ふくみさんの本の中で、ドイツの詩人ノヴァーリスの引用があった。 “すべてのみえるものは、みえないものにさわっている。 きこえるものは、きこえないもの…

とつ ゆう
7か月前
8

あなたのすてきなところはね

静かにしてみると、初めて聴こえてくる音がある。 映像を撮り始めて、そんなことに初めて気が付いた。 風が葉を揺らす音、服の掠れる音、自分の呼吸の音。 そしてふと、…

とつ ゆう
7か月前
2

植物的生活ー僕のボタニカル・ライフー

アトリエやお庭の植物の写真・映像を撮り始めてからしばらく経ったけど、自然の命の美しさと、尽きない不思議にむしろどんどんのめり込んでいる…。 なんでみんなこんなに…

とつ ゆう
7か月前
4

わたくしタクシー 【企画書的エッセイ/メンバーシップ】

タクシーを始めたい。 こちらに書いた「2024年9月27日 このまま着かなかったらいいのになあ」がきっかけになって思い付いたことだった。

年越しおそうめん

コロナになっていた。 今日で6日目だ。 医者から伝えられた自宅待機期間は5日間だったので、今日からは社会の目を気にせず外の世界に姿を表すことのできる公人となった。 何だか夢の中にいたような5日間だった。 7日前に書店で行う予定だった個展の設営を終え、その翌日のオープン日から会期終了日にかけてをちょうど床に伏し、夢うつつな世界に生きていた。 その間に、映画を5本とアニメを3シーズン分見て、小説を一冊読み、深田えいみさんのYouTubeを少しだけ見た。 療養期間中の僕

庭、スクランブル交差点につき

制作を進めている作品集の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。原稿が溜まってきたら、本としても販売予定です。ゆるゆると制作を進めていきますので、暖かく見守って頂けると嬉しいです。 庭、スクランブル交差点につき  つんと身体を刺すような寒くて厳しい冬が過ぎ、気温がぐんぐんと上がってきていた。机の上に雑に置かれたDULTONの温度計の針は、20度の目盛りに到達しそうだ。

¥2,000

なぜ卵は白いんだろう?

制作を進めている作品集『カラーフィールド(仮)』の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。原稿が溜まってきたら、本としても販売予定です。ゆるゆると制作を進めていきますので、暖かく見守って頂けると嬉しいです。 なぜ卵は白いんだろう?  僕は長野県にある、白樺の木の群生地にいた。

絵と料理の違い

制作を進めている作品集『カラーフィールドー私の中に、森がある。(仮)』の原稿を、メンバーシップと、マガジン購入限定でアップしていこうと思います。ゆるゆると制作を進めていきますので、暖かく見守って頂けると嬉しいです。 絵と料理の違い  絵は料理のようだなと思う。  ふとそう考えたのは、2024年の2月頃から制作していた、桜の木から抽出した染料で絵を描いていたときだった。

デザイナー失格 【メンバーシップ】

坂口恭平さんの『生きのびるための事務』を読んだ。 内容としては、作家として生きていくことの、いや生きのびていくことのための「事務」としての考え方やその実践について、漫画形式で書かれている。 もともと坂口さんの本や文章は好きなのだけど、この本を読むのは始めてだった。 今日はこの本を読んで感じていることや、これからの僕の事務について、だらだらと雑記のように書き留めていけたらいいなと思っている。 メンバーシップでは、【"自転車に乗れる人"が、自転車の乗り方や楽しさを伝える】

どうして森に、こんなにも惹かれるのだろう? 【メンバーシップ/企画書的エッセイ】

あぁ、今日も森に行きたい。 今朝の日記で何度も出てきた言葉。それはすなわち、濃度高めの欲望。 一日の予定が入ったGoogleカレンダーのアプリを何度も開いては閉じ、なんとか森に行けないか、そんな一縷の望みを心に秘めながら予定のブロックを上に下にと巧みにスライドしていく。 高度なスケジュール組み立て能力を発揮している最中、黒光りする画面に反射する僕の顔はムムっと頭の良さそうな表情をしている。 ふむ、それにしても。 どうして森に、こんなにも惹かれるのだろう? こん

希望の森と、絶望の公道 / 新潟滞在記② 【メンバーシップ】

僕はこの新潟滞在で一番の危機を迎えていた。 ***

断念と逃避の違いについて / 新潟滞在記① 【メンバーシップ】

新潟に来て、一週間ほどが経った。

春の個展の振り返り。あと収支報告 【メンバーシップ】

岡山に引っ越してから初めての東京での展示を終えた。 東京に住んでいて東京で展示をするときには、最後には体を張ればなんとかなるだろうという、諦めというか逃げというか、そういう気持ちがあった。 万が一に作品を忘れてしまっても、タクシーをかっ飛ばして家まで取りにいけばいい。 必要な資材が出てきたら、ささっと買いに行けばいい。 僕は昔から細かいことを間違えずにやるということがなぜかすごく苦手なので、展示も大味にやるようなところがあったのだった。 足りないものがないなら、ない

ミツバチと桜 / color field #14

植物の染料を使って絵を描いている中で、度々に感じることがある。 それは、こちらが信じて愛を注いであげられたとき、いつも植物はその愛情に応えてくれるかのように美しい姿や色を見せてくれるということだ。 そしてその美しい姿や色は、植物が自分自身が生き抜くために身に付けたもの。 美しい色をした花は、ここに栄養があるよと昆虫や鳥に教えるためであったりする。 なにも僕を感動させたくって、そんな色をしているわけじゃない。(そんなふうに忖度してくれる植物がいたら、コロっと大好きになっ

自然の命のリズムを聴く / color field #12

絵を描くとき、その対象を観察するのではなく、大きな全体の一部としてそこに参与してみたいなと思う。 だけどそんなとき、僕の中の格好つけたいという欲がジャマをしてくる。 ついつい、目でしっかりと見ようとしてしまう。 なるべく手をかけて描き込もうとしてしまう。 見栄っ張りとは、とても厄介なものだなあ。 そんなことしなくてもいいのにと頭で言ってあげたとしても、体が勝手に反応してしまって、格好つけてしまうんだから、情けない。 だから、少しずつ練習する。 目を閉じて、耳で聴

雨の水の功績

最近、雨続きですね。 今日のお昼にふとお庭を眺めていたら、さくらんぼの木が花をつけているのに気付きました。 春に向けてパワーを溜め込んでいく植物たちは、瑞々しい雨に喜んでいるのかも。 最近知ったのだけど、水道からあげる水と雨の水では、植物にとって成長に寄与する度合いが全然に違うらしい。面白いですね。 岡山に移り住んで来て、植物と関わりながら暮らすようになってから、雨がもっと好きになったような気がする。 びびっときて撮影用の新しい録音機材を買ってしまったので、ときどき

みえるものは、みえないものにさわっている。

染色家の志村ふくみさんの本の中で、ドイツの詩人ノヴァーリスの引用があった。 “すべてのみえるものは、みえないものにさわっている。 きこえるものは、きこえないものにさわっている。 感じられるものは感じられないものにさわっている。 おそらく、考えられるものは、考えられないものにさわっているだろう。” 大切なものは、目にみえないところにいつもある。 最近だと例えば、植物をみることを通して、自分の中にある曖昧な矛盾と見つめ合っているような気分になってくることがある。 もっと自

あなたのすてきなところはね

静かにしてみると、初めて聴こえてくる音がある。 映像を撮り始めて、そんなことに初めて気が付いた。 風が葉を揺らす音、服の掠れる音、自分の呼吸の音。 そしてふと、自分の心の声だって、そうなのかもしれないと思った。 何かに不安になっているとき。周りの人たちを見て焦っているとき。仕事や人間関係のプレッシャーに打ち負けそうだけど必死に耐えているとき。 そんなときにはいつも、「もっと自分なら頑張れる」「ここで諦めて逃げるようでは、また同じことの繰り返しだ」「これはチャンス、乗

植物的生活ー僕のボタニカル・ライフー

アトリエやお庭の植物の写真・映像を撮り始めてからしばらく経ったけど、自然の命の美しさと、尽きない不思議にむしろどんどんのめり込んでいる…。 なんでみんなこんなにも違っていながらとても一部では似ていて、美しいくらいにシンプルな構造のようで実はすっごく複雑で、毎日少しずつ変わりながらも季節を巡って変わらないリズムを続けているんだろう。 植物は動かない。 いつからか何故か、漠然とそう思っていた。 でもある日に突然、本当は彼らは毎日動いていて、そのことに気付いていなかっただけ