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自然治癒力に逃げるのなら医者はいらない!〜前提であって根幹ではない!

自然治癒力という言葉を聞いたことがある人は多いと思う。
確かに現在の日本の病院で行われている保健医療はひどいモノで、そんな時代の裏返しがこの自然治癒力という言葉なのだろう。
国民皆保険制度における日本の病院だが、まず病名が独り歩きし、まるで保険を適用するための大義名分としか思われない病名が多すぎる。
診断を下されて「だから、それって何?」「どうすれば治るの?」と誰もが思ったことだろう。そんな人を診ずに病気を診るという現代の(日本の)病院に嫌気 がさした民衆の中から、人の生命力への尊厳を重視する自然治癒力という言葉が拠り所になるのであろう。

自然治癒力は確かに素晴らしい哲学的概念だ。
しかし医学として考えた場合、これほど楽な理屈はない。
巷のカイロプラクティックや整体でも「骨がずれる→神経圧迫する→自然治癒力の流れが遮断される→疾病が発生する」と説明をするところがあるようだ。
自然治癒力さえ知っていれば医学の勉強などしなくても疾病が説明できてしまう・・・。
その結果何が起こったか?
医学を勉強していない、カイロプラクティックや整体その他健康産業の開業者が急増した。
数日から数ヶ月程度の短期技術講習で開業してしまう。
もちろん医学教育など受けていない。
彼らが経験から、反論として
「科学は万能じゃない」
「科学では分からないことがたくさんある」
という子供の言い訳のような、もっともらしい主張だ。
科学者は科学が万能ではないことをちゃんと知っていて、その上で事実を解析し再現性を持たせるために努力するのが科学なのだ。

我々治療家が患者さんを目の前にしたとき、自然治癒力はむしろ「前提」に過ぎない。
物体は上から下に落ちる、という当たり前の事実を前提に機械工学が存在するように、自然治癒力を前提に医学が存在するのだ。その前提の上で「どのように疾病が現れたのか」という解明(診断)と、「どのように自然治癒力を活性化させるか?」という思考(治療)が存在する。
日進月歩進んでいる医学的研究の事実を、患者さんの現状を照らし合わせて、治療の根拠を提示することが非常に重要なのだ。
一般の方が生活の中で自然治癒力という哲学として取り込むのなら、それは素晴らしいことである。しかしあえて医療人の立場から言わせてもらうと「自然治癒力を連呼するなら治療家はいらない」のだ。

当院は徒手医学研究所であるから、もちろん手のみで治療を行う。
重視しているのは「なぜ治るのか?」というメカニズムの解明である。自然治癒力は前提として、疾病の診断に対して医学的な根拠を示さなければ、医療とは言えない。

身体のこと健康のこと不調のこと、お気軽にご相談ください!

(株)ニューログリア脳神経科学研究所
代表取締役 小林昌彦
オーストラリア王立メルボルン理科大学医学部卒業
スリランカ国立アンパーラ病院にて神経内科医として勤務
現在自然医学の治療院として、古代インド医学アーユルヴェーダ、東洋医学、古代インディアン医学などを研究統合して実践しています。
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