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としべえ@ぷち作家
2021年8月27日 19:21
きみは魂を沈めるのか、鎮めるのか。それとも静めるのか。心は硝子(ガラス)の器にあふれる濁り水のようなもので。そっと静かに置いておけば、水を濁らせていた泥は器の底に沈んで、きみの落ち着かぬ心はやがて鎮められてゆき、少しずつ透き通り、いつの間にか澄み渡り、そして体の隅々までも良気が満ち渡る、そうだ、しみじみと高気が冴え拡がる。扉の向こう、窓の向こうには、眩しいほどの曇天の下に駐車場として使
2021年3月5日 21:36
そうです、これはある類型の、絶対的に言葉には写しえない、この身のうちにまさに今この瞬間やどっている、不可思議奇妙な気分についての、そもそも言葉というものは、この世界で生じる現象の、不完全な写像(マッピング)にしかすぎないのですから、いくら地図をよく読み解いて、そこに描かれているすべてを頭に入れて、そのすべての相関関係にまで思いを至らしめたとしても、所詮地図は地図でしかなく、
2020年8月14日 23:10
それはぼくだって、幸せになりたいさ。結局はそれだけのことだろ。遠い星から送られてくる思考の連鎖に、即興の形を与えてやることができれば、心は少しばかり落ち着いて、闇の中、静かに踊り始める。それでぼくは、今日もこうして無為の時を過ごし、それが徒食であれ自然であれ、とにかくそいつを絶対的に肯定してしまうことで、目の端ににじむ涙を成仏させる、大海原へと向かうガンガーの流れへと合流させる。放り出
2020年8月12日 17:34
何かが生まれてこようとしています。この世界の片隅で。あなたの心の奥底で。全宇宙のど真ん中で。涸れることのない泉がそこにはいつもあるのです。この世界が存在する限り。あなたが生きている限り。全宇宙の寿命が尽きるまで。だからあなたは。何もしなくていいのです。何にもならなくていいのです。何かのために生きるのではないのです。あなたは生まれてきたのです。あなたは育ってきた