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終わらない夏休みの唄

何かが生まれてこようとしています。

この世界の片隅で。
あなたの心の奥底で。
全宇宙のど真ん中で。

涸れることのない泉がそこにはいつもあるのです。

この世界が存在する限り。
あなたが生きている限り。
全宇宙の寿命が尽きるまで。

だからあなたは。

何もしなくていいのです。
何にもならなくていいのです。
何かのために生きるのではないのです。

あなたは生まれてきたのです。
あなたは育ってきたのです。
あなたは変化を続けるのです。

昨日から明日へ。
今の一瞬から次の一瞬へ。
誰も知らない太古の昔から、
永劫の時を隔てた遥かなる未来へ。

あなたはそしてその背に翼があることに気づくのです。

その翼で大空を、
飛ぶのも、飛ばないのも、
あなたの自由です。

洞窟にこもって一生寝て過ごしてもいいのです。

川の流れに流されて大海原へと旅立ってもいいのです。

太陽を目指して焼かれて落ちてもいいのです。

あなたは今日まで籠の鳥でした。

籠からは出られないのがあなたの運命だったのです。

けれども魔法の鐘が鳴りました。

籠の扉には初めから鍵などかかっていなかったことにあなたは気づくのです。

別に籠から出る必要もありません。

何かが生まれてこようとしています。

耳を傾けてみましょう。
目を凝らしてみましょう。
全身で感じてみましょう。

涸れることのない泉がいつもそこにはあるのです。

あなたの心の奥底に。
小さな光に照らされて。
こんこんと水は湧き出します。

そしてあなたは何もしなくてよいのです。

今ここで未来永劫を味わっていればよいのです。

#茫洋流浪 #詩 #随想詩

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