あなたの「気づき」が体を変える!?『マインドフル・ボディ』ゆる〜く読書中
「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがありますか?
どんな意味か、知っていますか?
「マインドフルネスね。聞いたことある。心を落ち着かせるのにいいやつだよね。今ここに集中するとか。瞑想をするといいんでしょ」
私はざっくり、そんな理解をしていました。
しかしそれはどうも、当たっているようで、結構外していたらしいのです。
ゆるく読書中です。『マインドフル・ボディ』
今、こちらの本を読んでいます。
『マインドフル・ボディ ハーバード大学の人気教授が教える意識で身体を変える方法』
エレン・J・ランガー:著、高橋由紀子:翻訳
2023年発行 徳間書店
※Amazonのアソシエイトとして、宮野真有は適格販売により収入を得ています。
エレン・J・ランガーは、マインドフルネスが人々の健康と幸福に与える影響を研究した人だそうです。
以下の記事を書いたときに、高齢者が気分によって若返った……という研究事例があるのを思い出して、その研究を行なった著者の本だというので、購入したのでした。
ところが、この本も積ん読の山の一番上に置かれて、なかなか読み進められない。
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で、
……と書かれていたのを思い出し、「よし、読みたいところから読んでみよう」と改めてページをめくりました。
「マインド・フルネス」ではなく「マインドフル・ネス」だった!
私、マインドフルネスはなんとなく「マインド・フルネス」という言葉だと思ってました。
マインド=心が、何かで満ちた(full)こと、みたいなイメージでした。
ところが、そうではないらしい。
beautiful(形容詞)が「美しいさま。きれいな状態」を表すように。
mindful(形容詞)は「mindな様子、状態」を表すようです。
WEBの英和辞書によると、
「mindful(形容詞)=気を配って、意識して、心に留めて、注意して」
be mindful of 〜で、「〜を心に留める、〜に気を配る」
mindful practice で、「意識的訓練」
となるそうです。
mindfulness(名詞)は、マインドフルの名詞形。
mindfulnessで検索すると、「自分の身に今起きていることに意識を集中させて、自分の感情・思考・感覚を冷静に認識して、現実を受け入れること」となり、あいまいに知っていた「マインドフルネス」に近くなります。
この本での著者が語る「マインドフルネス」の対義語は、「マインドレス」。これは、「無自覚に」という意味だと訳者が注をつけています。
心の状態が、健康状態を決める!?
「マインドフルネス」について、「心と身体の一体性」という言い方をすると、なるほど、東洋思想ではおなじみの禅や仏教思想につながるものがあると感じます。
でも、そこで理解した気になるのはちょっと早そう。
『マインドフル・ボディ』で著者が説いているのは、「心の状態が、健康状態を決める」ということだからです。
身体の老化や不調に、働きかける方法を知りたい
この本にもくわしく書かれていますが、私が気になっている研究は、「高齢者が気分によって実際に若返った」というものです。
70代の男性グループに、彼らが若かりし頃の1959年の環境を再現した施設で、1週間過ごしてもらいました。
参加者は20年前の自分になりきるよう指示され、当時の新聞や雑誌を読み、当時の話題について議論して日々を過ごしました。
その結果、参加者の身長、体重、歩行、姿勢、知能テストの成績が向上し、外見も若返ったそうなのです。
また、「想像上の運動で能力が向上した」という研究も、「え〜っ、本当!?」と思いますが、興味深いものです。
実験参加者を3つのグループに分けます。
3か月の間、グループAには実際に指や肘を曲げる運動をしてもらい、グループBには運動を頭の中でイメージだけでやってもらい、グループCには何もしないでもらう。
その結果、どうなったか?
何もしなかったグループに比べて、実際に運動をしたグループAは指の強さが53%向上していました。
そして、イメージの中で運動したグループBは、35%能力が向上していたというのです。
ちょっと、これ、どうですか? いくらなんでも……と思いますが、本当ならとても興味深いことです。
そういえば、前から不思議だったんですが、スポーツ選手の「イメージトレーニング」って、一体何をやってるのでしょう?
もしかしたら、「イメージ」の有効性はすでに明らかになっているのかもしれませんね。
以上、ざっと斜めに読んだところまでの感想でしたが、大変興味深いので、もうちょっと読み込んでみようと思います。
目指す理想は、心の力で若返ることです!