2023年 12月26日 火曜日 徒然日記 著書「舟を編む」(三浦しをん)と言葉と航海…そして不器用な自分…
皆さん、おはよございます。徒然日記のお時間です。今日もここから徒然と書いていきたいと思います。どうぞ最後までお付き合い下さい。
クリスマスも終わり、年末年始へ向けて突っ走るのみとなりましたね。今日も冷え込みが激しいです。こんな日はコタツに入って在宅に限ります。
さて、今日はまた、読んだ本の紹介と感想を書いていこうと思います。
タイトルは
「舟を編む」
三浦しをん
という本になります。
映画化された事もありますが、そもそも「舟を編む」ってどういう意味?って思って手に取りました。
辞書の編纂(へんさん)にまつわる物語なんですが、辞書は言葉の海を渡る舟、辞書という舟に乗り、暗い海原に浮かぶ小さな光を集める。最もふさわしい言葉で正確に思いを誰か届けるもの。その海を渡るのにふさわしい舟を編纂する、編む、という意味だそうです。
ストーリーは「大渡海」という新しい辞書編纂を担う「馬締光也(まじめみつや)」と、その編纂にたずさわる者たちをめぐる、トラブルあり、恋愛ありと言ったものになります。
まず、主人公の「馬締」という名前からして面白いです。小説とは言え、随分と変わった苗字をつけたなぁ、と思いました。
同じアパートに住む「香具矢」との恋の行方も気になります。思いの丈をどうやって、どんな言葉で伝えるのか、不器用な馬締なりに考えるシーンも読みどころです。
自分は辞書なんて何の興味もありませんでしたが、この本を読む事で、言葉の大切さを再認識させられました。より正確で適切な言葉を選んで、皆さんに伝えたい、届けたいと思いました。
言葉は時に「凶器」にもなりえます。使い方を誤ってはいけない…傷つけることもできるし、傷を癒し守る絆創膏にもなります。
辞書の編纂に終わりはないように、言葉を表現のツールとして使う自分も、果て無い旅を続ける「旅人」のようなものだと感じました。
言葉への研究はまだ道半ば、より良い表現や言い回しを心掛けたい…そう強く思い、決心させられました。
自分は全ての言葉を、もっと言えば殆どの言葉を残したまま、使い終わる前に、死んでしまうでしょう。
それでも構いません、言葉を武器に見えない何かと戦,い続けたいと思いました。
言葉という大海原を航海し続けていきたい、大海原を渡り続ける旅人であり続けたい、どんなことがあっても…そんな思いを胸に抱きました。
話は飛びますが、椎名林檎の「本能」という曲に
どうして歴史の上に言葉が生まれたのか
という歌詞があります。それはきっと思いを伝えるためにあるんじゃないかと、本を読み終えて思いました。
不器用でいい、時に間違ってもいい、ただ言葉を伝えることに前を向き続け必死でありたい…少しずつでいい、自分らしい「舟を編んで」いきたい…何て事を思う今日この頃でした。
追伸
今日の一曲…槇原敬之 宜候(ようそろ)…新しい船出や旅立ちを意味します…