
腹横筋と呼吸と腹圧の話
こんにちは。腹筋群の一つ腹横筋について書いていきます。
いわゆるコアです。
付着位置

起始
第7-第12肋軟骨、胸腰筋膜深葉、腸骨稜内測唇前2/3、鼠経靭帯外側1/3
停止
剣状突起、白線、恥骨結節
です。ややこしいですね。
作用
脊柱の安定化、肋骨下制
どちらも非常に重要な働きになります。
欠かせない働きを担う筋肉です。
ドローイン
腹横筋が主として働く動きになります。コンテスト選手がステージ上で腹筋をクッキリさせる時の動きです。
逆がブレーシングになります。腹部中央から外側かつ四方に圧が掛かり、腹腔内圧(腹圧)が高まった状態を指します。横隔膜が主動筋として働きます。
ブレーシングはペットボトルで言う、空気がパンパンの状態です。
腹腔内圧
腹圧の事です。ドローインもブレーシングもどちらも腹圧は高まります。
腹腔と言う容器が縮んでも、中身が拡張しても腹圧は高まります。
腹式呼吸
横隔膜が正常に機能する事で腹式呼吸は可能になります。
息を吸うと空気は肺へ入ります。横隔膜が収縮し下がることで肺が膨らむスペースが確保でき肺に空気が溜まります。
横隔膜が下がる事で腹部に存在する臓器たちが四方に押し出され、ブレーシング状態が完成します。
腹式呼吸は空気を腹部に貯めるのではなく、正確には臓器を押し出す動きです。
リブフレアや肋骨挙上・外旋などで横隔膜は収縮できず、腹式呼吸は不可能になります。
横隔膜が下がらない代わりに胸郭体を広げ、いわゆる胸式呼吸をする事で肺が膨らむスペースを確保します。
呼吸は一日二万回すると言われていますから、胸式呼吸で一回一回肩を挙上していたらそりゃ、肩凝りますし痛めますよね。
因みにトレーニング中の呼吸は、腹式呼吸で腹圧を高めた上で胸式呼吸へ切り替えます。
一回一回腹圧を掛けなおしていたら、SQ時に潰れてしまいますよね。
呼気と吸気
呼吸の話です。
努力呼気であれば横隔膜は緩み、腹横筋は収縮します。
努力吸気であれば横隔膜は収縮し、腹横筋は緩みます。
でもちょっと待ってください。
吸気中は横隔膜が下がり内臓達を押し出すことで腹圧が高まりますが、ずっと空気を吸っている訳には行きません。
息を吐く必要が有ります。息を吐くと横隔膜は上に戻ってしまいます。
横隔膜によって押し出されていた臓器が戻ってしまうと腹圧は抜けてしまいます。
横隔膜を絶えず収縮させておく能力が必要不可欠になります。
むずいっすよこれ(笑)
静止中ならまだしも、重り担いで運動中に行う訳ですからね。
練習が必要です。
日常生活に落とし込むとなるとさらに難しいです。
いちいち意識的に呼吸してたら疲れますからね。
無意識下でもブレーシングが保てる状態がベストです。
もう一度簡潔にまとめると
トレーニング中に腹圧を保った状態で胸式呼吸を行う事が理想です。
トレーニング中、呼吸を止めるのは無理ですから(笑)
神経伝達も不利になりますし。
おわり