三方の小品【13:映画】
【三方の小品とは…】
文章 × 鎌倉屋トルテ × 〇〇
全てを掛け合わせたとき、トルテのどんな一面が浮き上がってくるのか?
配信アプリIRIAMをメインに活動中のVliver「鎌倉屋トルテ」が、#IRIAM3周年を彩る私の企画”をきっかけに、上記三つの要素を用いて立体的に「鎌倉屋トルテ」自身を紐解いていくために書き始めたミニエッセイのこと。
~タイトルはアンサンブル作品「三つの小品」より~
〇〇に入るキーワードは、配信中にスターとコメントのキリバンを取っていただいたリスナーさんにリクエストしていただきました。
鎌倉屋トルテという少女の思い出や、頭の中に触れていきませんか。
映画
映画 (テキスト版)
内容は上の画像と同じです。
初めての映画は、銀座のピカデリーだった。懐かしいミュージカルのリバイバル上映を、家族に連れられて大きなスクリーンで観たのが初めてだった。
途中で幕間休憩の時間があるくらいの古い映画だったので、映画というものはおめかしして何かのご褒美に行くような芸術だと幼き自分は理解をしていた。
その後もしばらくは、映画を観るのは銀座のピカデリー。帰りに美味しいパルフェを食べられるのもなんだか”特別”な気がした。
何も映画はそう大儀なものではないと気が付いたのは、もう少し大きくなってから。
ちょっとしたお休みの日に、悲しいことがあった日に、大好きな物語の公開初日に…。いつだってそのふかふかな椅子に深く腰掛けて、背中から身体から全て身を委ねれば一瞬でそこは映画の中の世界。どんな私でも大歓迎してくれる。時に冒険に心躍らせ、時に歌を口ずさみ、時に登場人物の運命に涙を流しながら、食い入るようにスクリーンを見つめる。
映画を観るのにメガネは疲れない?と聞かれることが一度や二度でなくあり、そのたびにちょっと得意げな気持ちになる。毎度何も問題はないことを答えながら、心の中でほくそ笑むのだ。
だってあなたは知らないでしょう。映画の日のこの丸眼鏡は、いつもよりほんのちょっぴり大きくて、”特別”であることを。
初出:2021年11月24日
【鎌倉屋トルテ】
配信アプリIRIAMを中心に活動をしているヴァーチャルキャラクター。
鎌倉のどこかにあるかもしれないレトロなカフェバーを切り盛りしている。
丸眼鏡とロングスカートが特徴で、チョコレートや文房具が好き。
IRIAM / Twitter
※IRIAMの視聴にはiOS/Androidアプリのダウンロードが必要です※
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