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甘いキスもあとから全部ついてくる

「くるり」というバンドの「ハイウェイ」という曲の歌詞の一部です。は?最高。

軟弱な私の精神を甘えさせてくれるとっておきの一曲を紹介します。

まず歌詞の出だしが

僕が旅に出る理由はだいたい百個くらいあって
ひとつめはここじゃどうも息も詰まりそうになった


これですよ。この出だしで、たくさんの何かを抱えた主人公が旅に出たい、日々を変えたい、気持ちがグッと引き込まれます。

なんで旅に出るかってそれぞれ旅に出る人には
理由があるんだけど、振られたからとか、自分探しとか具体的でも抽象的でもなく

今ここで息が詰まってるという事実を
”百個くらいあって”
と言ってしまう重さと苦しさが伝わってくる。

みんな、辛いんだよね、なんで辛いかよく分かんないけど。そういう時あるよね。

自分では言語化できない、自分でも自分の気持ちに気づかない、そんなことも含めた悩みの数、
苦しくなった気持ちの数、

ボーカルの岸田繁の
余白をくれる歌詞がとってもいい。

その100個は何だろうって自分と照らし合わせられる。それが良い。

歌の終盤ではこの歌詞

やさしさも甘いキスもあとから全部ついてくる
全部後回しにしちゃいな勇気なんていらないぜ

僕には旅に出る理由なんて何ひとつない
手を離してみようぜ

勇気もいらなければ、旅に理由なんてない
おい!さっき100個あるって言ってたのに

結局ないんかい!

でもそういうもんだよねって
大体すべてのことに理由とか説明してらんないよ。

いちいち理由を求めてくる人いるじゃん。
疲れるときもあるよね。

こちとら本能で生きてますから、
理性とか計画とか打算とかさ
ぜんぶ置いてけよ。

生きるってそういうことじゃないの?
いつまでも自己啓発本読んでんなよって。

それにしても
手を離してみようぜって言葉。尊い。

みんなさ、「手を繋げ」とかさ
「手を伸ばせ」とか「この手を離さない」とかさ
疲れちゃうのよ。

人付き合い疲れ疲れの良い子良い子して生きてきた軟弱精神のトロロには

「手を離してみようぜ」って言ってくれる曲の
ありがたさが心に沁みるんだよね。

「みようぜ」の、そっちの勝手にして良いよ感。

大人かよ、これが大人の余裕なんだな、、
岸田さん大人すぎるな、、


甘いキスはあとからついてくるもんなんだよ
せっ⚪︎すはさ
最後にキスするためにあるもんだよね

最後にキスもせず大人ぶった冷め切ったクールなの演じてるやつはいっぺんタイタニック号と一緒に沈んでロマンスのロの字から勉強し直してほしいです。よろしくお願いします。

くるりのファンの方に歌詞引用してこんなこと書くなって怒られませんように。怖くなってきた。
ネットですら本心なんて書けない時代だからね。

とにかく「くるり」の良さが分かるようになったら
大人の階段一歩目って自信を持って言えます。

いつか聴くタイミングがあったら
この曲聴いてみてください。




今日も、さよならトトロちゃん。

トロロの文章、全然甘くなくてごめん。

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