私信 調子の舟に乗って漂う
あなたは
新たに知った言葉のすべてを
あなたの意味に歪曲をして
あなたにしか視透(みとお)せられない
あなただけの真理を語り
あなたがこの世の「賢者」「尊者」であることを
虚構の世界で独り誇り
「調子の舟」に乗って漂う
あなたは
言葉を巧に組み換え
謙虚を巧に振りまきながら
言下の思念の「賢者」「尊者」が
言葉を侵食している様を
知らない体でやり過ごす
あなたは
「虚飾のあなた」を讃える民を
「虚構の世界」に見出して
関わる人がいなくなった現実を
「省みる機会」を持とうとしない
「調子の舟」は「泥の舟」だということを
沈みながらも認められない
あなたは
「人は・・
と文字にして
あなたが押し付ける独善を
助言を遮る思い込みを
普遍化しようとするけれど
どんな言葉も
あなたの「免罪符」には
決してならない
あなたは決して変わらない
あなたは変わる意思がない