堤未果「100分de名著 ナオミ・クライン ショック・ドクトリン 「惨事」を狙うのは誰か」読了。
国際ジャーナリストの堤未果さんが、ナオミ・クライン著「ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く」を紹介する本。
日々のニュースを追っているだけでは、見えてこないものがある。
「ショック・ドクトリン」の生みの親のアメリカの経済学者ミルトン・フリードマンを信奉するシカゴ学派の弟子たちは、各国政府の中枢で影響力を発揮。
日本なら、いつもの竹中平蔵氏。
規制緩和を訴えながら、自分の関係する企業に利益を誘導するスタイル。
日本では、2011年の東日本大震災の後、総額三一兆円に上る復興予算が多重下請けで中抜きされ、宮城県では被災地の海が「水産特区」として民間企業に開放された。
何が起きているのか、これから何が起きるのか、「知ってる」だけで世界の見え方が違う。
個人的には、ロシアのショック・ドクトリンが興味深かった。
一読をおすすめ。
堤未果さんの本も、一貫して「日本の公共財産を狙う多国籍企業から、市民はいかに自分たちの財産を守るべきか」を訴えています。