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ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人

一気に読んだ。文句なしに面白かった。

子供の頃、外国はアメリカのことだと思っていた。たとえば庭付きの広い家、恋愛や性のことを親に相談しちゃうような感じ。僕の世代なら共通する感覚だったと思う。

大人になってアメリカ、アジアやヨーロッパへも旅するようになり、訪ねた国々の歴史や文化に興味を持てば持つほど、世界一新しい大国・アメリカ合衆国は、その個性というか異質な何かが「仲間外れの外国」という感じで僕は捉えるようになっていった。

産業革命の頃にアイルランドから来てアパラチア山脈に住み着いた移民、「スコッツ=アイリッシュ」という独特の文化慣習を持った人たちの存在と“引き継がれている貧困”についてこの本で初めて知った。

若干31歳の無名弁護士が自身のアメリカンドリームを綴った本が、なぜ大ヒットしたのか。
3世代に渡る大河ドラマのようなパンチの効いた回想記だからだ。

アメリカの大統領選挙が近づいている。
先月だったかトランプ元大統領が副大統領候補に挙げたのが、40歳になった著者、上院議員となったJ.D.ヴァンス氏。
おかげでアメリカの選挙に興味が増した。

夢中になって読了し、その勢いでNetflixで映画版も観てしまった。


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