休職中のどん底メンタルから救ってくれたもの
いよいよ、休職していたときの話をしたいと思います。メンタルヘルスのジャンルを待っていた方、お待たせしました。
今回は、休職期間中に始めたことで、自分にとって、一番ためになった「3年日誌」について紹介したいと思います。
「継続」することに苦手意識があった私は、今では、会社の中でも「継続できる人」ブランドがついたのも、この3年日誌のおかげでした。
少しだけ状況の説明
いきなり「適応障害」や「休職」、メンタルヘルスの話をしても、伝わりにくいと思うので、少しだけ状況の説明から入りますね。
私が心療内科の先生から、「適応障害」と診断され休職に入ったのは、30代後半、アラフォーのときでした。
営業職として10年以上、個人事業主を経て、再度会社員になったタイミングで、メンタルが強いほうではないという自覚はありますが、仕事が好き(と思っていた)ということもあり、メンタルが弱っているという意識はまるでありませんでした。
今思い返してみると、「成果を出さなきゃ…、バリューを発揮しなきゃ…」とかなり焦燥感に駆られていました。そのため、ゲームなどの”好きなこと”に関して、「そんなことしている場合じゃない」と心の奥底に封じ込め続けた結果、ついに、今までは楽しかったことが「それをやってもな…」とやる前から意欲を失っている状態でした。
それでも、一番恐ろしいのは、本人は「心療内科に行け」と会社から言われるまで、その日も翌日も勤務する気でしたし、繰り返しますが、メンタルが弱っているなど、微塵も思っていなかったというところが一番怖いところです。
もし、みなさんも、「〇〇してる場合じゃない」とか、好きなことが何かやる気がしないな…となっていたら、「もしかしたら、メンタルに来ているのかも」と一度考えてみるのもいいかもしれませんね。
苦手だった日記、そして、継続への挑戦
そんな状況の私に、カウンセラーさんが勧めてくれたのが、3年日誌でした。正直、かなり「うっ」となりましたが、そのときに思い出していたのは、日記自体の苦い思い出でした。
それは、みなさんと同じように「始めたけど、続かなかった」、何度も挫折した経験です。しかも、それは文章に携わる人間として”恥ずべきこと”だと自分では思っていたため、なるべく周りには隠すようにしていました。
そして、「今度こそ」と奮起してまた始めると、中途半端に文章に覚えがあるからか、肩に力が入り過ぎて空回りしてしまい、結局続かなくなる…という悪循環に陥っていました。
そんな方にお勧めなのが、この3年日誌です。と、言うのもこの3年日誌、1日あたりに書き込む文量はほんの数行です。しかも、1日分で使う横幅もページの半分くらいの量です。
そう、印象に残った出来事やよかったことなど簡単に残したら、すぐに埋まってしまうレベルでした。
「これなら続けられそう」と思い、仮に数行しか書けなくてもいいから始めようとやってみました。
しかし、そう思っていたのも束の間、初めて1ヵ月も経たない内に、一日中ダウナーの日など、何も書けない日が続きます。そのときは少しショックでしたが、何も書けなかった日はあまり気にせずに、とりあえず、書きたいと思った日だけ書くようにしました。
そこで、思わぬ変化が訪れます。
「継続」するための最大の武器は「また始めること」
3年日誌に何も書けなかった日がぽつぽつ出てきたときに、少しずつ見方が変わりました。
途切れてしまった理由は、「外出している時間が長かったか」、「1日にやることを欲張りすぎたか」、「大きく心を乱す出来事があったのか」など、継続が途切れてしまったことで自分を責めるのではなく、環境や設計の仕方を変えればよいのではと考えるようになりました。
つまり、継続するためのコツは、メンタルヘルス系の本にもよく書いてありますが、継続できるレベルで設定すること。
そして、もし、それが途絶えてしまっても、自分を責めるのではなく、冷静に状況や原因を分析して、その対策を実施することです。
*メンタルを病みやすい方の特徴に、真面目で自責に捉えすぎてしまう、というのもあるようです。
「継続しなければいけない」と一旦継続することから距離を置いたとき、結果として、継続できているというのも面白いですよね。
また、よく禁煙でも言われますが、何年間タバコをやめても「非喫煙者」に一時的に戻っているだけで、吸い始めたらまた「喫煙者」に戻るというのがよく言われます。
タバコの例だとネガティブなほうへの話ですが、実はこれポジティブなことに関しても同じだと私は思います。
つまり、筋トレやダイエットなど、もし、途絶えてしまったことがあっても、気にせずまた始めればいいのです。
あたかも、「今日から初めてダイエットに取り組みます」という気持ちでよいのではないでしょうか。
失敗した過去も、不安な未来も一旦置いておく
ちなみに、私はこれを「音ゲー理論」と呼んでいます。
いわゆる、「リズムゲーム」というのは、間違えようが上手く行っていようが、次から次に譜面が流れてきます。
「あ、さっきのメチャメチャミスったなぁ」とか落ち込んでいるヒマはなく、どんどん流れてくる新しい譜面に対応するしかありません。
メンタルヘルスでよく出てくる、正に「イマ、ココ」に集中するという考え方ですね。スポーツをやっている方も身に覚えのある感覚ではないでしょうか。
続ければ続けるほど、”気づき”が増える
そして、3年日誌の最大のポイントは、次の年、また同じ暦の日に、同じページに戻ってくるところにあると私は考えています。
3年日誌を始めた年、つまり、休職した年は、最初はホントにスカスカでした。書いてある文量も少ないですし、そもそも、何も書いていない日もチラホラあります。
しかし、次の年の同じ日、ぎっしり書いてある上、字の印象も心なしかしっかりしているように見えます。そして、書いてある内容も気づきや前向きなリフレーミングが多くなっていました。
また、落ち込んでいる日や必死に抗っている時期が重なっていることも発見して、「会社の方針が大きく変わる時期だから、毎年こんなもんか」と少し気が楽になったこともあります。
そんなこんなで、今は、3年日誌の4年目として、2冊目に突入しています。
ただ、1冊目も大切に取ってありますし、初めて「手帳大賞」に応募するくらい大ファンになり、感謝でいっぱいです。
正に自分にとって、人生を変えてくれた手帳になりました。
もちろん、3年日誌の力だけでメンタルを持ち直したわけではありません。
他にも、色々なものや考え方を紹介していきたいと思いますし、家族やカウンセラーさん、会社のバックアップがなければ、到底難しかったと思います。
それでも、非常に大きな影響を与えてくれたものとして、まず紹介したかったのが、3年日誌でした。
やはり、記録するのは感情コントロールの面でも大きいですね。
最後に、私と同じように3年日誌のファンを探していたら、既に3年日誌を9年使ってらっしゃる大先輩のnoteがあったので、ここで紹介します!
みなさんも、日記のチャレンジ話やこんな日記もよかったとか、交換日記ネタなど、大好きな日記話、ぜひ聞かせてくださいね!