一日を心地良くしてくれる毎朝のできごと。
「ねぇ、おはよう!」と声が聞こえる。
甘い汗のにおいが、鼻先に薫る。
瞼の奥の柔らかな明かりは、海の底から見上げた空のようにキラキラと眩い。
ゆったりと覚醒に近づいていた意識は、遠くから聞こえる声と、におい、そして光によってそのスピードを早める。心地よい微睡みの時間。
あと数分で覚醒する、それまでのわずかな時間。
バチン!
突然の肩パンで、僕の心ばかりの微睡みは終わりを告げる。
「おはよう」
まだ、ぼぅっとしたまんまだから、爽やかとはとても言えない挨拶。
「ねぇ