【読書録】「がんになって良かった」と言いたい(山口雄也、木内岳志・著)
なぜ、読んだ本を公開するのか
毎週日曜日7時~『ビジョナリー読書クラブ』というオンライン読書会に参加しています。そこでは、読んだ本の一部を引用し、自分の気付きを伝え、最後に何をするのかを宣言します。
いつも発表するときに、引用箇所を入力したり、Kindleでコピペしたりするのですが、それを消すのってもったいない。
あ!noteに残しておけば一石二鳥。
ということで、発表内容をまとめた記事を書き続けています。
お試し参加もできるので、興味のある方はぜひ!
読書が苦手な方も、読書習慣が手に入ります!
読書が得意な方は、ワンランク上の読書が身につきます。
今回読んだ本はこちら。
いつものように、Kindle Unlimitedで気になった本を物色。目に飛び込んできたのがこちらの本です。この方が亡くなったというのは、Yahoo!ニュースで見たような記憶がありました。そうか……本になっていたんだ。そして、どんな闘病生活で、どんな考え方だったのが気になり早速読んでみました。
それでは早速ご紹介しましょう。
【引用その1】常に死ぬ覚悟を
そういえば、高校時代の恩師にいただいた三島由紀夫の『葉隠入門』には、かの「武士道とは死ぬことと見つけたり」に続く有名な一文があった。 「毎朝毎夕、改めては死に改めては死に、常住死身に成て居る時は、武道に自由を得、一生越度なく家職を仕課すべき也。」 三島によると、常に死ぬ覚悟であることが、詰まる所、人生を全うできるということである。今ようやくこの一文が腑に落ちた気がした。若きサムライたれ。
死ぬ覚悟というと大げさかもしれませんが、常に「明日はないかもしれない」と思って仕事をしています。
会社の掃除を続けているのも、明日は会社に来られなくてスタッフが困ったらいけない。だから極力ものをわかりやすくしておこうと考えています。それが明日だけのことか分かりませんし、永遠に来られないかもしれません。
定年したら○○をやりたいという人がいますが、私にはその考えがありません。いつ死ぬか分からないから、今やった方が合理的。今を生きるというのが、一番合理的な思考ではないでしょうか。
【引用その2】存在を忘れられたくない
自分の存在がこの世から消えうることを恐れていたかというと、そうではなかった。人間どうせ死ぬんだから、いつでもいいんじゃない? みたいに考えることもあって、それはある意味では間違っていて、ある意味では正しい。絶対的「死」を超えられるものが今までにあっただろうか? 憂き世に何か久しかるべき、とは千年経てど変わらないし、科学が自然を凌駕することは決してない。万物無常、早かれ遅かれいつかはサヨウナラ。じゃあ悲哀の対象はというと、〝存在がなくなること〟ではなくて、むしろ〝忘れられること〟だった気がする。
生きた証とでも言うのでしょうか。もしかしたら私はそこにこだわっているのかもしれません。これだけ、本を書いたり、コラムを書いたり、セミナーで多くの人に伝えたり。
「平野さんがいてよかった」と一人でも多くの人の記憶に残りたい。そんな欲求があるのかもしれません。今までそんなことを考えたことがなかったのですが、この一説を読んでそのような考えが生まれてきました。
人は生まれたら、すべからく死に至ります。死にたくないから古今東西不老不死を求めたという話があるのでしょう。しかし誰も達成出来ていない。生から死に至る期間というのは人それぞれ。じゃあ、その「間」をどのように使うのかというのが人生でしょう。極論をいうと人生は暇つぶしと同じ。どうせゴールが決まっているなら、一番いい暇の潰し方をしたいもの。
【引用その3】過去があるから今がある
今の幸せな僕は、あの日死にかけていた僕によって構成されているのだ。たとえ、誰が何と言おうと。きっとこの景色は、いくら言葉や写真で伝えようとも、完全には伝わらない。それは死の領域に足を踏み入れた者だけに与えられた感覚であり、きっと道半ばで潰えた彼らも、僕たちにしか通じないこの美しい世界を見ていたはずなのだ。彼らを可哀想だという人間は、きっとこの景色を知らない。
どんなに辛い過去であっても、それがあったらから「今」に至っている。そう思うと、過去のすべての経験に感謝が生まれるような気がします。著者の場合、それが癌の治療という壮絶なものだったから、なおさらでしょう。
未だしの領域に足を踏み入れたことがありませんが、こうしてその世界を見てきた人の言葉というのは本当に重みがあります。そして、「かわいそう」と考えてはいけないのだとハッとさせられます。
今回、著者が書いてきたブログやツイートに対して、辛辣なメッセージを書いた人もいると聞きます。でもそれって……本当の意味での理解ができていないですよね。いろんな意味で残念。
まとめ&宣言
今と向き合い、すべてが良かったと言います!
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