介護現場における"言葉使い"について【接遇に関する研修】
こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。
今回は、『介護現場における"言葉使い"』についてお伝えしていきます。
「どんな職員にいてほしいですか?」、「どんな職員に介護をしてほしいですか?」と伺うとよく返ってくるのが下記の5つです。
向上心のある職員
協調性のある職員
思いやりのある職員
人間力のある職員
社会性のある職員
管理職やリーダーの方は、こんな職員がいれば現場を任せることができて助かります。
ただし"言葉遣い&笑顔"が悪ければ、どんな素晴らしい特質があっても、その価値はなくなってしまいます。
"言葉遣い&笑顔"は介護職として、社会人として必須の特質です。
介護職として必要な"丁寧さ"や"上品さ"はこの"⾔葉遣い&笑顔"が基準となるといっても過言ではありません。
それほど重要な"言葉遣い&笑顔"について、最低限必要な項目をあげていきます。
介護現場における新人教育や、定期研修等に使っていただけたら嬉しいです。
"良い⾔葉使いの7項目"は下記の通りです。
命令⾔葉を使わない
「かしこまりました」
「申し訳ございません」
「少々お待ちいただけますでしょうか」
「お待たせいたしました」
「恐れ⼊ります。お名前をお聞かせ願えますでしょうか」
「いつもお世話になっております」
それでは早速、一つづつお伝えします。
命令⾔葉を使わない
1つ目は「命令言葉を使わない」です。
ついつい命令言葉になってしまっていることがあります。
これは職員同士の会話にも当てはまります。
命令言葉とは「してください」といった相手の行動を強要するような言葉です。
でも業務中は命令言葉が必要なときもあります。
そんな時は命令⾔葉を"お願い⾔葉"や"お誘い⾔葉"に変えてみましょう。
例えば「〜してください」を、「〜していただけませんでしょうか?」というお願い⾔葉や、「〜しましょうか?」というお誘い⾔葉に変えます。
また「もうちょっと待ってください」を「もう少々お待ちいただけますでしょうか?、お待ちいただいてもよろしいでしょうか?」というお願い⾔葉に変えます。
他にも「〜します(ね)」という断定⾔葉も、「〜しても(させていただいても)よろしいでしょうか?」というお願い言葉に変えます。
「かしこまりました」
上司や利用者さんに何かを依頼されたとき、ついつい「ハ~イ」とか「わかりました~」と言ってしまいがちです。
「かしこまりました」、もしくは「承知しました」に変える努力をしましょう。
「申し訳ございません」
謝罪の場面では、「 済みません」、「ごめんなさい」、「ごめんね」、「ごめん」ではなく、「申し訳ございません」と丁寧な言葉を心掛けましょう。
「相手との距離感や関係性が近いので大丈夫」と自分は思っていても、相手はそう思っていないこともあります。
また謝罪する内容によっても、相手側は「許せない」と思っている内容の場合、私たちが「ごめんね」などの言葉をつくと「軽く扱われた」とさらに怒ることもあります。
謝罪の際は、必ず丁寧に「申し訳ございません」と言うようにしましょう。
「少々お待ちいただけますでしょうか」
「 もうちょっと待ってください」、「もうちょっと待ってね」は介護現場でよく聞かれる言葉です。
この言葉も命令言葉に似ており、相手の行動を制限する言葉かけです。
エスカレートすると「座っていてね」となり、身体拘束の一つ"スピーチロック"につながります。
そんな時は相手に選択権をゆだねるような「少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか」に変えましょう。
「お待たせいたしました」
ご利用者でもご家族でも上司でも先輩でも、相手を少しでも待たせた場合は、「お待たせいたしました」と言いましょう。
さらに電話の場合は 、「(部署役職)の○○○でございます」と添えることが必要です。
「恐れ⼊ります。お名前をお聞かせ願えますでしょうか」
来客や電話などで、自分の名前を名乗らない方もいらっしゃいます。
また聞き取れなかった場合もあります。
そんな時は、「恐れ入ります。お名前をお聞かせ願えますでしょうか」と言いましょう。
「失礼ですが?」は失礼な⾔い⽅です。
また「どちら様でしょうか?」も不適切です。
これだけで相手からの印象は変わります。
「いつもお世話になっております」
外部の方に「 こんにちは」はNGです。
たまに「うちは取引先だから」といった姿勢で、業者様に対して⾼圧的になっている職員もいます。
私たちの活動がスムーズに⾏くのは様々な業者様の協⼒のお陰であることを忘れずにいることが重要です。
笑顔、挨拶、アイコンタクト
言葉遣いの他に介護職と必要なのは「笑顔」、「挨拶」、「アイコンタクト」です。
笑顔で対応する
笑顔が苦手な方もおられます。
そんな方に笑顔のつくり⽅でお勧めなのは、「口角をあげて歯を見せること」。
最初は鏡の前で練習してみましょう。
笑顔は職場の人間関係が良好になり、また外部の印象も良くなります。
それだけではなく認知症の⽅に極めて有効です。
笑顔は、認知症の方の周辺症状を抑える効果もあります。
「口角をあげ、⻭を少し出して、⼼持ちうなずく」これを意識して実践してみましょう。
声に出して挨拶する
あごだけでする挨拶や伏⽬挨拶は社会⼈の挨拶ではありません。
視線を合わせて声に出すのが挨拶です。
この機会に再度「自分は毎日声に出して、気持ちの良い挨拶ができているか」振り返ってみましょう。
アイコンタクトし続ける
アイコンタクトをし続けることは、認知症の⽅に極めて有効です。
視線をはずすと、⾔葉が聞き取りにくく、無視されたように感じたり、忙しそうに感じたりします。
アイコンタクトのとりかたとしては、
軽く視線を合わせる。
相⼿の顔全体を⾒ながらコミュニケーション
この2つを意識します。
可能な限り、笑顔と軽いうなずきを伴わせて行いましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
介護士の皆さんは、日々業務に追われ「言葉遣いなんか気にしてられない」「笑顔を作る余裕なんてない」と思われる方もおられるかもしれません。
ただし働きやすい職場、良い施設には"良い言葉遣い&笑顔"は必ず必要です。
また言葉遣いを意識していないと"不適切ケア"さらには"虐待"につながりかねません。
まずは明日から、言葉遣いの7項目と笑顔から試みてみましょう。
自分が変わると周りも必ず変わってきます。
この記事が、御社の介護現場における接遇やマナーに少しでもお役立てできればうれしいです。
それではこれで終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も、管理職又はリーダーであるあなたにお役立てできる記事を投稿していきますので、スキ・コメント・フォローなどいただけると大変嬉しいです!
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