『もしアドラーが上司だったら』を読んで考えたこと
アドラー心理学を仕事や日常に活かすヒントが詰まった本でした。
読んでみて「こういう視点を持てたらいいな」と思えるポイントがたくさんあったので、自分の中に取り入れたいことをまとめてみます。
①できていることに注目する
まず印象的だったのは「できていること」に注目する大切さ。
失敗やできないことではなく、日々の中で「これができた!」という部分を見つけて、自分を認める。これが“自分への勇気づけ”につながるのだと感じました。
人間は「自分には能力がある」「自分には価値がある」と思えたとき、自然と「もっと頑張ろう」と前向きになれるものだそうです。
私たちの行動の95%は“できていること”なのに、どうしても残りの5%に目を向けがち。
だからこそ、成功体験を積み重ねて自信を育てていきたいと思いました。
②多面的に考える
失敗だけにとらわれず、「この経験から何を学べたかな?」「何か良かったことはあったかな?」と考える視点も学びました。
失敗を責めるのではなく、経験として前向きに捉えることで成長につながる気がします。
③無理にポジティブにならない
「ネガティブな感情を押し殺してはいけない」という言葉が心に残りました。
「ああ、今、不快だな」「腹が立ってるな」と、まずは自分の感情をそのまま認める。
それが“自分に正直である”ということ。
ネガティブな気持ちも無理に打ち消すのではなく、しっかり見つめて、その上でポジティブな面を見ていく。このバランス感覚を大事にしたいです。
④「やりたくない」ならやめる
アドラーの考え方では、「やらされている」という意識は自分に嘘をついている状態だと言います。「本当はやりたいのにできない」と感じていることも、ただの言い訳である場合が多いと気づかされました。
結局、私たちの人生は自分で選んでいる。だから、やるなら「自分で選んだんだ」と思って取り組むことが大切なんだと感じました。
⑤機能価値と存在価値
特に心に響いたのが、“存在価値”の話です。
「たとえ仕事で評価されなくても、病気で何もできなくても、人の存在価値は揺るがない」という言葉には勇気をもらいました。
日々、評価や成果を求めてしまいがちですが、
「根拠なんていらない。自分には存在価値がある」と信じることが大事だと改めて思いました。
⑥勇気づけと共同体感覚
「人は周囲に貢献できていると感じたとき、自分の価値を実感できる」という考え方にも共感しました。
たとえば、笑顔を向ける、感謝の言葉を伝える、小さな手助けをする――そんな些細なことが誰かの心にガソリンを入れることになるんですね。
そして、貢献ができたと感じることで、自分も社会の一員としての居場所や安らぎを得られるのだと理解しました。
⑦共感の力
「相手の意見に同意はしなくても、共感はできる」というのも大きな気づきでした。
相手を主語にして考え、「この人はこう感じているんだな」と理解しようとする。それが相手を勇気づけ、信頼関係を深めるきっかけになるのだと感じました。
やってみたいことリスト
本を読んで、これから自分の中で取り入れたいと思ったことをリストアップします。
• できたことを日々ピックアップする
• 失敗しても「自分の価値は揺るがない」と思えるようになる
• ネガティブな感情を無理に消さず、まずは認めてみる
• 失敗から何か良い点を見つける癖をつける
• 「やりたくない」と思う理由を深掘りする
• 自分も相手も唯一無二の存在だと考える
• 誰に対しても「大切な人」として接する
• 誰かに喜ばれる行動を一つでもする
• 相手を主語にして共感する
感想
この本を通じて、アドラー心理学の考え方がいかに日常や仕事の中で役立つかを強く感じました。特に「できていることに注目する」「存在価値を信じる」という考え方は、これから自分の心に軸として持ちたいなと思います。
これを意識していくだけで、日々の考え方や行動が変わり、より前向きな日々を過ごせそうです。