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文学本紹介(海外)

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海外の詩や小説などを紹介しています。
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2018年11月の記事一覧

題:ピエール・ショルデロ・ド・ラクロ著 武村猛訳「危険な関係」を読んで

う~ん、どうなのだろうか。たぶん、この本は傑作なのだろう。でも、結末がばたばたと進んで味…

歩く魚
6年前

題:マルキド・サド著 澁澤龍彦訳「ソドム百二十日」を読んで

もう半年も読まずに暖めていた本である。期待していたが、読んで拍子抜けしてしまう。本書は「…

歩く魚
6年前
11

題:鶴岡真弓著 「ケルト/装飾的思考」を読んで

ケルトとイコンは長い間謎であった。それが本書を読んだ動機である。その結果、おおよそケルト…

歩く魚
6年前
9

題:アルチュール・ランボー著 鈴木創士訳「ランボー全集」を読んで

「猫町」と「巴里の憂鬱」に続いて、ランボーの「地獄の季節」を読みたい。もう、既に、何年か…

歩く魚
6年前
5

題:カミュ著 窪田啓作訳「異邦人」を読んで

本書の出だしは「きょう、ママンが死んだ」である、はっきり記憶している。最後は、あまりにも…

歩く魚
6年前
5

題:ボードレール著 三好達治訳「巴里の憂鬱」を読んで

この「巴里の憂鬱」は「悪の華」に大いに関係がある。でも、「悪の華」は読んだことがあるけれ…

歩く魚
6年前
10

題:ドストエフスキー著 小沼文彦訳「白夜」を読んで

ドストエフスキーの長編は疲れるため主に短編を読んでみたい。この「白夜」はそう意味で言えば手軽に読める作品である。でも、裏表紙に書いてある『ドストエフスキーには過酷な眼で人間の本性を凝視する一方、感傷的夢想家の一面がある。ペテルブルクに住む貧しいインテリ青年の孤独と空想の生活に、白夜の神秘に包まれたひとりの少女が姿を現し、夢のような淡い恋心が芽生え始める頃この幻はもろくも崩れ去ってしまう』というのは少し言い足りない。現実と幻想がヴェールで包む白夜に現れた少女の謎に満ちた心理に翻