マガジンのカバー画像

この本のこと

41
個人的に思い入れのある本、大切にしたい本、知人が書いた本や、私がちょっとだけ載ってる本などについて書いています。
¥500
運営しているクリエイター

2023年4月の記事一覧

中銀カプセルスタイル: 20人の物語で見る誰も知らないカプセルタワー(Nakagin Capsule Style)

クラウドファンディングで支援したこの本には、僕の名前が入っている。銀座八丁目に昨年まで存在していた、「中銀カプセルタワービル」についての本。僕は、このビルに2019年10月から11月にかけての1か月間住んでいた。 1972年に竣工したこのビルは、黒川紀章さんの設計によるもの。新陳代謝を意味する「メタボリズム」という建築コンセプトのもと、140個あるそれぞれ独立した「カプセルユニット」が日本のコアシャフトに固定されており、細胞が増殖・成長するように、建物自体も有機的に入れ替わ

ヨシダナギさんの生き方が素敵

ヨシダナギさんに初めてお目にかかったのは2018年。写真展を観に行って、夫婦で一緒に写真を撮ってもらいました。その時に購入したのが、この本『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』。 ヨシダナギさんの少数民族との出会いや、エピソードが満載。もともとナギさんは、ブログを書いていらっしゃってて、その内容を書籍にまとめたものですね。 とにかくまぁ、すごいなぁ、と。少数民族のおっかけ、みたいな感じでどんどんその世界に入り込んでいく様子とか。静かな物腰や語り口なのに行動力や好奇心が半端ない。で

「好き」の力

昨日、ペンテル吉川工場を見学しながら、心地よい機械のリズムに囲まれて「この時間がずっと続けば良いのに」と思った。すごく心が満たされる、特別な瞬間。 ここ最近、こういう特別な瞬間が度々訪れて、もしこれが映画やドラマだったら「もしかしたら、エンディングが近いのかも」と思ってしまうかも。いや、それでも良いけど。今までの人生、悔いはない。 「日曜アーティスト」として、週末限定の趣味の創作活動を続けてきた。「作品」という、形として残る成果物だけでなく、人とのつながりやプロジェクトな

チェコ旅行の思い出

その旅行では、本当に散々な目にあった。初めて訪れたチェコ。チェコ政府観光局さん主催のブロガーツアーとして、僕を含めて8名のブロガーがその旅に参加していた。 プラハ城で、僕はパスポートを盗まれてしまった。シングルショルダーのバッグを背中にかけていたら、パスポートケースごとすられてしまったのだ。「終わった……」と思ったね。旅行中、命の次に大事なのがパスポートだってことくらい知ってたし、だからこそ注意して持ち歩いていたのに。パスポートケースが財布に見えたのかなぁ。気づいたらバッグ

チェコ語の先生

昨年、初めてチェコ語のレッスンを受けたんです。1月から3月までの3か月間、週に1回のオンラインレッスン。その時の先生が、アンナさんでした。 週に1回の、初心者向けのチェコ語講座。先生は二人いて、週替わりで交代しなたら教えてくださいました。最初は、ABCのアルファベットから。徐々に挨拶などを覚えていって、簡単な単語と会話を学び、さてそろそろ数字を覚えようというところで3か月の講座が終了。なのでたぶん僕のチェコ語レベルは、生後3か月くらいかもしれないですが。それでも元気に、ドブ

旅の指さし会話帳

これまでに自分が読んできた本の中から、個人的に思い入れが深いものをピックアップして、その本についての思い出を語るというこのシリーズ。最終的には、全部の記事をまとめて一冊の電子書籍にして、Kindleで出版するのが目的なのですけどね。それにしては、途中からころころ文体が変わったりもして。相変わらずまとまりのない書き方になってますけど。 自分に向けて内省的な書き方をするときは「だ・である」調が多くて、読者の方に語り掛けるような時は「です・ます」調になっている。なので、書いたる内

自分の名前で仕事がひろがる 「普通」の人のためのSNSの教科書

なんかね。「映画に出てみたいな」と思ったんですよ。 映画に出るにはどうすればよいかなと考えて、いきなり役者は無理だろうから「あー、エキストラならできるかも」と思いついたんです。 というわけで、エキストラの事務所に登録。それが、去年の夏の終わり。

走ること

高校時代は陸上部でした。短距離が専門で、主に400メートルと400メートルハードルを走ってました。 渡米留学した大学では、地元のソフトボールチームでプレイしたり、友だちとバスケのチームをつくって遊んだり、学内のプールで泳いだり、自転車に乗ったりなど。割とアクティブにスポーツを楽しんでいました。 社会人になって、米軍基地で行われるアメリカ式のソフトボールのリーグ戦に出場して、週末は外国人ばかりのチームで試合をしたり。日本人で足が速いからという理由で「イチロー」って呼ばれたり

スージー・ズーとサンダーバニー

お仕事で、いろんな版元さんとお目にかかる機会があって。有名なキャラクターの作者さんに会えたりして、役得でした。 そんな中でも嬉しかったのは、『スージー・ズー』の生みの親であるスージー・スパッフォードさんに会えたこと。とても物腰の柔らかい、優しそうな方で、娘にサインを書いてくれました。 あともう一人、『サンダーバニー』を描いているロドニーさんに会えたのも嬉しかった。世代的にPUFFYとか大好きなので、そのイラスト提供をしている方に会えたというのも感動が大きかったですね。

10年前に受験した最初で最後のTOEIC

生まれて初めて(そしておそらく最初で最後の)TOEICを受験したのが今からちょうど10年前。2013年3月でした。 英語学習教材を手掛ける語学専門の出版社「アルク」さんの企画で、3名の挑戦者がそれぞれ目標を掲げて3カ月間で「TOEICチャレンジ」をするというもの。ヒロ前田さんという、TOEIC関連の書籍をいくつも出版しているカリスマコーチのもと、それぞれが課題と学習をこなしつつ、TOEICを受験するというもの。 進捗はそれぞれブログで発表しつつ、その過程と成果の一部がこの

ホモ・モーベンス―都市と人間の未来

中銀カプセルタワービルの解体を追ったNHKのドキュメンタリー番組の放映を、元住民の仲間たちと一緒に鑑賞する夜。 カプセルが縦に連なる特徴的なそのビルは、残念ながら昨年竣工50年のタイミングで解体されてしまった。でも、そこに住んでいた人たちはまるで「長屋」のご近所さんのように、離れてもまだ繋がっている。 ドキュメンタリーの映像には、何度も黒川紀章さんが登場していた。 黒川さんが1969年に上梓したホモ・モーベンスという本に書かれている「カプセル宣言」には、未来の都市と建築

ムツゴロウさん

ムツゴロウこと、畑正憲さん。テレビでお見かけする飄々とした語り口や、動物とのとんでもない触れ合い方なんかも好きでしたが、ムツさんが書く文章や絵も大好きでした。 時折、銀座の画廊で開催される個展をよく観に行ってました。直接お目にかかったことはないのですが、ギャラリーのオーナーさんとおしゃべりして、ムツゴロウさんの近況をお伺いしたり。 本名の「畑正憲」名義で書く本も、中学生の頃からよく読んでいました。あまりにも破天荒な人生が淡々と書かれているのが面白い。普通の人は、無人島でク

英検準一級の問題集

優美堂でビブリオバトルに参加した後、次のイベントまで時間があるので、ここでランチをいただく。 前回は富士山カレーだったから、今日はホットサンドにしよう。たまごコーン、生ハムチーズ、あんバターにも惹かれるけど、豚ひき肉の台湾風&チーズ(ちょっぴりパクチー)というメニューがあったので、それにする。迷った時は、食べたことのないエキセントリックなものを頼みがちなのです。ドリンクセットなので、ホットコーヒーもオーダー。 この、台湾風のホットサンド、美味しい!確かに、パクチーの味か効

子ども達と一緒に自由に楽しむ、かえるワークショップ

2011年に初めてこの元中学校の建物を再生してアートセンターとして立ち上がった3331 Arts Chiyodaを訪れて、その数か月後には地下のアトリエを6人でシェアして半年間の滞在制作プロジェクトを行いました。その後も、ちょくちょくこの場所を訪れてはギャラリーのスペースをレンタルして作品を売ったりなどしておりましたが。やっぱり一番この場所で思い出深いのは藤浩志さんの「かえっこ」ですね。10年以上に渡って、そのかえっこの会場でキッズ向けの工作ワークショップを担当させていただき