「マネースクリプト」稼げない人は心を置く位置が問題
マネースクリプトという考え方
「マネースクリプト」とは、金融心理学者ブラッド・クロンツなどが提唱する「お金に関する考えの中核、マネー行動を起こさせる原動力」というものです。
少し簡単に言うと「お金に対して無意識的にどう考えているか?」ということです。
4パターンの「マネースクリプト」
①金銭忌避:お金=悪、「自分は高収入に値しない」
「お金は恐怖、不安、不快のもとだ、お金持ちは悪い人で、簡素な生活が美徳なのだ」と信じている。
②金銭ステータス:人の価値=お金の量、「お金はステータスだ」
この考えの人は、低収入、低資産、借金、ギャンブル依存などに陥りやすいリスクがある。
③金銭崇拝:幸せの鍵=お金「ほとんどの問題は、お金が解決する」
同時に、「どれだけお金があっても100%は満足できない」とも考える2面性を持つ。
④金銭警戒:貯蓄=最重要、「仕事、自身の経済状況に敏感」
貯蓄性向が強すぎると「人生が楽しめない」というデメリットがある。
*マネースクリプトは、必ず4つのいずれかに当てはまるのではなく「どの傾向が強いか」人によって違いがあります。
上記のマネースクリプトのバランスによって、8パターンのマネー行動が現れます。
8パターンのマネー行動
①買い物依存 ②ギャンブル依存 ③ゴミ屋敷化 ④仕事中毒 ⑤金銭的依存 ⑥お互いに害となる金銭的援助 ⑦金銭的不安による現実否定 ⑧子供を大人の金銭的問題に巻き込む
稼げない人の「心の位置」
お金を稼ぐことができない人の一番の問題点は、「お金を稼ぐ=汚い」マネースクリプトで言う「①金銭忌避」のような考え方を持っている場合が多いです。
確かに、色々な社会の仕組みや、資本主義などのイデオロギーを学んでいくと、このような考えに至る場合もありますが、一番影響が大きいのは、世間の風潮やマスメディアの情報、子供の頃からのインプリンティングかもしれません。
しかし、問題は至ってシンプルです。
お金を稼ぎたくない人には、無意味な話になるかもしれませんが、もしも「お金を稼ぎたい」のであれば、「自分の心をどの位置に置くか」というだけで、お金を稼ぐ量に違いがあらわれるということです。
様々な研究や調査でも、「お金に対してネガティブに考えてしまうほど、お金を稼げなくなる」ということが分かっています。
ただし、マネースクリプトの「②金銭ステータス」「③金銭崇拝」「④金銭警戒」が度を超えてしまうと、利己的な拝金主義や、支配主義、権力主義などとなり、逆にお金によって自分が支配されてしまうでしょう。
つまり、「心を置く位置」はバランスが重要だということです。
「お金があれば完璧に幸せってわけじゃないけど、お金があればある程度は自由になるので、持っておけばいい」ぐらいに心の位置をキープしていると、経済的に成功しやすいという研究データがあります。
もちろん、「どれくらいの位置に心を置くか」というのは、自分で設定するものです。
お金に対して消極的な人はやや強めに、積極的すぎる人は少しやさしめに、心の位置を設定をすると良いでしょう。
もう少しシンプルな指標を提示すると、「利他的に稼ぐのであれば良しとする」という設定もありだと思います。