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私を支えてくれた恩師の言葉
私は良くも悪くも正直で、嘘がつけない性格だ。
誰に対してもストレートに気持ちや考えをぶつけてしまう。
もっとオブラートに包むとか、空気を読むとか、そういう能力があれば、こんなに人間関係で苦労しなくて済むのに…
何度もそんな風に考えて、私のそういう性質は大きな欠陥なんだと思っていた。
そんな私に対して、大学時代の恩師は思いがけない言葉をかけてくれた。
卒業する時、研究室のメンバーからいただいた寄せ書きの中の、恩師の言葉。
〇〇さんはまっすぐでいい。
長靴履いて電車に乗って、女子高生には笑われたかもしれないけど、長靴を履いていた頃の自分を忘れないで生きていってほしい。
女子高生に笑われたのは、野外調査に行った薄汚い格好のまま電車に乗っていたから。
(もっとも、私はそういうことをあまり気にしないので、笑い話として話したのだけど…)
恩師はとても厳しい人で、過程より結果を重視するような雰囲気があり、少し苦手意識を持っていた。
だから、この言葉を受け取った時、私のことをそんな風に見てくれていたことにとても驚いた。
そして、私の正直さは短所でもあるけど、大事な私らしさでもあるんだ、と思うことができた。
もちろん、社会人になってからもこの性質のおかげでたくさん躓いた。
落ち込んだ時は、恩師の言葉を思い出す。
誰かに主張できるくらい、まっすぐな信念を持っていることは、私のよいところなんだ、と。
若い頃は、とにかく自分の悪いところを直さなければと考えて、なかなかそれができない自分に落ち込んでばかりいた。
歳を重ねるにつれ、少しずつ丸くなってきた部分もあるし、諦めもついてきたように思う。
誰にでも長所短所はあるし、それも一種の個性であり、人間らしさなのだ。
これからも、たくさんの壁にぶつかりながら、少しずつ角がとれていくのだろう。
そうだとしても、大事な私らしさまで削り落としてしまわないようにしたいと思う。