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減薬のための栄養療法

向精神薬の減薬に成功した方をたくさん取材していますが、体調が回復された方の中に食生活を大幅に見直したという方は少なくありません。
まず基本となるのは、向精神薬を計画的にゆっくり減らしていくことですが、その際に栄養面の配慮をプラスすることで神経系の安定を助けることができるようです。
今回は減薬に伴う栄養の取り方、食生活について考えてみました。

『ゆっくり減薬のトリセツ』P26-27

精神医学のフレームでは、食事のことは漠然とした健康管理という視点でしか扱われていません。精神科医に食事のことを相談しても栄養学についてはほとんど知識がない人が多いと思います。
また管理栄養士さんという立場の方もカロリー等については詳しいですが、メンタルの不調と栄養という分子栄養学的視点をもってサポートしてくれる方は少ないように思います。
しかし実はメンタル不調の原因に栄養不足からくる神経伝達物質の不具合という視点が大切なのではないかと私は思っています。

メンタルヘルスと栄養が密接に関わっていると仮定すると、神経伝達物質の調整のための薬剤として使用されてきた向精神薬を減薬していく際には、栄養素をきちんと摂取すること、つまり減薬時には食生活を整えることがとても重要なのではないかと思えます。

今回はメンタルヘルスと食生活についてこの4冊の本を参考に栄養素のことを考えていきたいと思います。

1 ミネラルでメンタルを安定させる

現代の食生活は普通に食事しているだけではミネラル不足になる
ミネラル不足によって起こることは、メンタルの不調に直結している
ミネラルの不足を改善するには出し粉入り味噌汁が一番手軽
味噌汁の中に不足しがちな栄養素をすべて入れてしまう方法が有効

2 タンパク質で代謝を良くする

1日に必要なタンパク質
かなりの量を食べないと十分なタンパク質が摂取できない
手軽にタンパク質を摂取するためにはプロテインを摂取したり卵を食べる
タンパク質の摂取が重要なことは共通しているが摂りすぎについては諸説が
食事の中でタンパク質の割合を増やすご飯やパンは少なめに意識する

3 糖質を減らし精神を安定させる

糖質過多の症状はメンタルの不調の不安やいライラに直結している
血糖値が乱高下することでパニック発作がおきるなどメンタルに悪影響が
減薬中は特に1日の糖質量を低めに抑える
メンタル不調を訴える人の中には、食生活が無頓着で新型栄養失調の人がいる
糖質制限が難しい人も、体質に合わせ少しずつ食生活を改善すると良い

4 腸を整えきれいな血液を脳に送る

腸の状態が良くない場合、小麦粉と乳製品が合わず炎症を起こしているかも
炎症を改善するのに役立つ食事に切り替えてみる
まずよく噛む習慣をつけることから始めてはどうだろう

5化学物質である食品添加物を避ける

さまざまな味やテイストが化学的に合成された粉類によって作られる時代
生活クラブ生協の禁止している添加物一覧


この中から特に向精神薬の減薬時に直結しそうな4つを選んでみた
このような理由から減薬準備として食生活の見直しをお勧めします

今後のテーマです

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月崎時央 編集
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