トッピングは目玉かボイルか。
みなさん、卵は好きですか。
🥚卵の魅力は神秘的
卵って見るとわだけで、わくわくしませんか。まず、その形。丸は丸でも、ピンポン玉みたいに完全球体ではない。
頭のほうがすぼまっていて、下にいくにつれ広がったその形は、なんともいえない安心を生む、安定感のある形です。それはまさに卵の形で、卵型と呼ばれるほど。
殻はすべすべしていて、思わず頬ずりしたくなりませんか。その色は純白もあれば、赤玉と呼ばれるものもあってきれいです。後者は赤といえど、どぎつい真っ赤ではなく、いわばアースカラー。心落ち着く色調でもあります。
割るとその中から出てくるのは、クリアーな白身と黄金色の黄身。白、透明、黄色、その色彩構成が天然の恵みだと思うと、どこか神秘的ですらあります。
🥚輝け、トッピングエッグ
そんな卵、単体でもいろんな料理になりますが、なにかに混ぜたり、なにかをとじたり、用途も様々。ハンバーグのタネに、ケーキの材料にと、幅広い活躍をしています。
そしてなにより、卵がその魅力を保ちつつ、ほかのメニューを輝かせるのが、トッピングとして登場するとき。
目玉焼きにしろ、茹で卵にしろ、ポーチドエッグにしろ、なにかに載ると、そのメニューに特別な魅力を追加します。
トッピングになるときの卵は、ペアを組む料理によって、ベストな調理法がある気がします。もちろんそれは、人それぞれの嗜好によるものだと思いますが、今回は自分の好きなトッピングエッグについて、語ってみようというお話です。
🍳目玉焼きトッピング
まずトップバッターはこれ。
卵料理の中でも、燦然と輝く目玉焼き。その魅力は、白身は固まってるのに、黄身は表面を破ると流れ出す半熟というスタイルで輝きを増します。
目玉焼きを焼くとき、いくつかポイントはありますが、手早く仕上げたいときのおすすめは、多めの油で揚げ焼きにするスタイル。
小鍋に油を敷いて熱したら、卵をぽとり。
鍋を傾けて、油の中で白身の縁がカリカリしてくるまで、焼いていきます。表面の白身をしっかり固めたいときは、ここで蓋をすればOK。
焼き上がった目玉焼きの、一番シンプルなトッピングといえば、朝のこれ。
オンTheトースト。起き抜けで準備時間のすくない朝に、目玉焼きは嬉しいひと品。
そして洋食界、無敵の組み合わせはハンバーグ。
デミグラスソースのたっぷりかかった、ハンバーグの上に載る目玉焼きは、いつ黄身を崩すかがキーポイント。流れ出す黄身で全体にコクが出てまろやかになる、ソースの味変タイミングは、人それぞれ。
茶色一色の焼きそばにも、目玉焼きを。
これも崩した黄身が焼きそばにからむと、ねっとり濃厚な味変が楽しめますよね。
ナポリタンだってそう。
目玉焼きの魅力は、トッピングとしてだけでなく、崩した黄身が料理にからむ、ソースの魅力でもある気がします。
🥚ボイルドエッグ、そう茹で卵
トッピングエッグの中でも、目玉焼きと双璧の王道がボイルドエッグ=茹で卵。
殻を剥いたら顔を出す、つるんと真っ白な姿がきれいです。
茹でるときは沸かしたお湯に、冷蔵庫から出したはがりの卵をスリップイン。
ここでお箸を使って、鍋の中のお水をぐるっと2、3周大きな渦巻きのように回しておくのが、茹で上がりの黄身を偏らせないポイントです。
茹で時間は固茹でなら12分、とろり半熟なら7分くらいが目安。底の部分にひびをいれて、氷水にとって冷やすと、殻が剥きやすくなります。
半熟と固茹での間を取って、9分仕上げでこんな感じになりました。
茹で卵トッピングのお気に入りはこれ。
固茹でをスライスしたら、カレーにオン。ソースのほうではなく、ライスの上に載せるのがお気に入り。
カレーのアレンジ、焼きカレーのトッピングにするのも、おすすめです。
そして半熟はもうひと手間。
砂糖、醤油、水を合わせた漬けダレにいれて、冷蔵庫でひと晩おけば、みんな大好き味付け玉子。
これはもちろん、ラーメンですね。味玉ラーメン、大好きです。
🥚ポーチドエッグも意外と簡単
目玉焼きと茹で卵に次ぐ、トッピングエッグ第3のバリエーションといえば、これ。
落とし茹で卵こと、ポーチドエッグ。おしゃれな感じがしますが、目玉焼き、茹で卵よりハードルが高く感じるかもしれません。
でも、2つのポイントを抑えれば、つくるのは意外に簡単。
水にお酢を加える
お鍋の中に大きな渦を作る
これです。
お酢を加えたお水を沸騰させて、ぐるぐる回してから卵をポトリ。お酢の凝固作用で白身を固まりやすくして、水流でその白身を黄身の周りに寄せ集める。
白身が固まったら、網ですくってキッチンペーパーにとって、水気を切るだけです。
目玉焼き、茹で卵ほど親しみがないせいか、ポーチドエッグはトッピングするメニューも、ちょっとよそゆきが似合うかも。
きのこのソテーにぽん。おしゃれなホットサラダ的なひと品です。
そしてこれは、トッピングといいつつ、ポーチドエッグが主役。
ウフ・アン・ムーレットという名の、フレンチのひと皿です。
でもこれも、赤ワインソースにトーストを添えたものだと考えると、そもそも料理の骨格は、ごはんにデミソースのハヤシライスに近い組み合わせでもありますね。ということは、ポーチドエッグは、ハヤシライスのトッピングにもよさそうです。
🥚忘れちゃいけない落とし卵
そうそう、玉子のトッピングといえば、こらもありますね。
ぽとり、落とし卵。鍋焼きうどんなんか、もう絶対これです。
蓋をして、白身を固めるだけ。これも、食べる途中で黄身を崩すと、まろやかな味変に。
🥚究極は生卵
そして究極のトッピングエッグといえば。まんまいくぞ、生卵。
でもそれにだって、実は種類があります。
そう、濃厚な卵黄だけをトッピングするのが、タイプA。
そして、関西風のカレーにはこれ。
白身も丸ごと、全卵、なまたま。
どこで崩すか、どこで混ぜるか。
全卵は崩して混ぜれば、生の白身のどぅるるんとした食感も加わります。味変だけではなく、メタモルフォーゼMAXなトッピングエッグなのです。
💡そういえばトッピングに共通点
目玉焼きに茹で卵。トッピングはどちらがお好みですか。
はたまた、ポーチドエッグ、落とし卵に生卵。
彩り、まろやかさ、卵を載せる、それだけでメニューに華やかさが加わり、味に深みが出る、そんな気がします。
そういえば、今回記事を書いていて気づいたんですけど、トッピングにする卵って、目玉焼き、茹で卵、ポーチド、落とし、生。どれも黄身と白身がセパレート状態の2色スタイルですね。
玉子焼きはトッピングにすることはない気がするし、丼の玉子とじとかスープのかきたまはトッピングというには、本体に混じりすぎてます。
かろうじてオムレツやスクランブルエッグは、カレーなんかに載せたりすることもあるかもしれませんが、目玉焼き、茹で卵と比べると少数派かなという気がしませんか。
卵をトッピングするとき、白身と黄身を混ぜることがすくないのは、やはりあの2色のコントラストが、トッピング向きのビジュアルだからなのかもしれません。