犯人は吸血鬼？これぞ天久鷹央シリーズ作品！「吸血鬼の原罪　天久鷹央の事件カルテ」

2025年1月1日にアニメ放送される本作。

初回は1話、2話同時放送とのこと。

今から15日後ですが、今から楽しみですね。

確認したところ、Prime Videoでも配信されるようなので一安心。

アニメ化までに本作を何冊読めるか個人的にチャレンジ中。（Audibleにて）

今回は「吸血鬼の原罪　天久鷹央の事件カルテ」（知念実希人 著）。

タイトルからも分かるように、犯人は吸血鬼なのではと思わせる犯行で、医学の観点から謎を解き明かしていく、個人的には天久鷹央っぽい作品という印象を強く感じました。

聞いたこともない病気が事件と深くかかわってくる作りこまれたストーリー展開は、読者をまったく飽きさせない仕上がり！

〇ざっくりストーリー

相次いで起こる殺人事件。

被害者は首筋に傷跡がのこっていて、血が抜き取られている異様な状態で発見される。

警察もお手上げ状態のなか、天久への協力要請があり、被害者に彫られていたタトゥーなどわずかな証拠から事件の真相へと近づいていく。

捜査を進めていき被害者はすべて外国人で、研修生という名目で日本で働いていることがわかり、その実態は悪い環境、低賃金で働かせる目を背けたくなるようなものだった。

事件のカギを握る外国人たち、血を抜かれる遺体、本当に吸血鬼は存在するのか。

一話完結型のストーリーが複数あるいつもの型ではなく、ひとつの事件を追いかけていく物語。

現実とかけ離れた事件に、医学の知識を駆使して挑む、これぞ天久鷹央シリーズと思わせる話でした。

〇感想

吸血鬼による犯行という突拍子もないところから始まり、外国人を研修という名目で不当に働かせる状況が取り沙汰される社会情勢にもふれられる今作。

物語の展開がていねいにつくられていて、最後に伏線が回収され迎える衝撃のラスト。

毎度のことながら、そんな病気があるんだという感心と、医療以外の博識ぶりに驚かされます。

犯人の身勝手な動機でありながら、そうせざるをえなかった状況と、物語当初は本能のまま行動するだけだった天久鷹央の、相手の心境を思いやる成長ぶりに読者として様々な想いを巡らせる作品でした。

いつも作品を読みながら、犯人はこの人でこういうトリックでと想像しながら読むものの、当たったことはほぼ皆無。

ただ、自分の考えを持ちながら読み進め、真相を知り、そうだったのか！と唸るのもミステリー作品のひとつの醍醐味。

難しい事件に挑戦したい人、最後に待ち受けるどんでん返しに驚きたい人。

気になった方ぜひどうぞ。

Audibleでシリーズを聴いていけるのでおススメ。

そしてあと少しに迫ったアニメにも注目！

最後までお読みいただきありがとうございました。

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