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時ノ栞書店

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ちいさな本屋を開く夢を綴った手帖です。
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2024年4月の記事一覧

この春に、綺麗な栞をひとつ

この春に、綺麗な栞をひとつ

小説って、編み物みたい

と思います。

かぎ針を
毛糸の、ちいさな輪っかへ通し
ひとつひとつ手を動かして
糸を列へ、列を面へと仕立てていくように

選りすぐった言葉を、重ねて結んで
一行ずつ丁寧に
文章を紡ぎ、物語へと仕立ててゆく。

どちらも本当に時間のかかる作業です。

でもそうやって、手間を惜しまず
細やかに編み込まれた細工が
ひとの心を魅了し、
そのやわらかい布地が
肌をあたたかく包み込

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