東大モラル研究会

現代日本を覆う、モラルと呼ばれる何かへの疑念を出発点として、①さまざまな文化芸術/政治/思想等を学んだり、②現代にて支配的なモラルへの抵抗を実践したりするサークル。

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現代日本を覆う、モラルと呼ばれる何かへの疑念を出発点として、①さまざまな文化芸術/政治/思想等を学んだり、②現代にて支配的なモラルへの抵抗を実践したりするサークル。

マガジン

  • 学生パラサイト運動

    学生パラサイト運動の参考となる記事を集めました。

  • コロナ禍のアレコレ

    コロナ禍をテーマに書いた記事を集めました。

  • 東大モラル研究会について

    東大モラル研究会それ自体について知りたい方のための記事を集めました。

最近の記事

「怒涛」第四号 寄稿募集のお知らせ

「怒涛」第四号の寄稿を募集します。寄稿したい学生の方は3/8までにtodaimoral@gmail.comに提出をお願いします。テーマは問いません。広告でもOKです。少しばかりの審査ののち、掲載します。

    • イベント「オザケン出張講義に便乗!小山田圭吾イジメ『糾弾』問題再考会」開催のお知らせ(10/16(月)19:30@駒場ほか)

      • 幻滅の反転

         ジャニー喜多川の、ジャニーズ事務所所属タレントに対する性加害というスキャンダルは、死後四年経ってようやく注目を集め始めた。ようやく、と書いたのは、これは何も突然降って湧いた話ではなく、「ちょっと芸能裏話に興味があるヤツ」なら多くが知っているくらいには有名なネタだったからである。少なくとも、一昨年大々的に報じられた(再発見された)小山田圭吾イジメ問題よりも数段有名ではあったと思われる。  さて、このスキャンダルを通じて、ジャニー喜多川のみならずジャニーズそのものに対して幻滅

        • 「反サロ運動」とはいったい何だ?(デモ参加学生に訊く)

           2023年4月、東大駒場キャンパスのあちこちに以下のビラが掲示され、ちょっとした波紋を呼んだ。  これを貼った主は興梠(こおろぎ)丈夫(https://twitter.com/BeefeverNight?s=20)と名乗る東大の一年生であるという。「社会の病院化」をかねてより問題視しており、このビラにも共感した私は早速彼にコンタクトを取った。4月の終わり頃である。彼は東大モラル研究会の「コロナ感染対策の放棄」言説を去年の段階で支持していたらしく、意気投合して話は大盛り上が

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        記事

          #国民全員が医療従事者だ、と言ってみよう

           最近、千葉県の熊谷知事が投稿したとあるツイートが一部からの猛反発を受けて削除されるという騒動があった。 「頑張ってきたのは医療従事者だけではありません」千葉県知事のコロナ対策緩和の提言が波紋…その後削除(女性自身) - Yahoo!ニュース  記事によれば、該当ツイートの内容はこんなところである。  対する批判はこんなところ。これも記事から引用。  こういう批判を読むにつけて、医療従事者らの無頓着さに驚く。何に対して無頓着かと言えば、自分たちと大衆との温度差に対して

          #国民全員が医療従事者だ、と言ってみよう

          東大モラル研究会主宰、大いに語る(弐)「学生パラサイト運動、その展望」

           昨年秋より東大駒場にて時にひっそりと、時に堂々と活動している東大モラル研究会。当初から掲げていた「反自粛」路線をストップした彼らだが、つい最近「学生パラサイト運動」なる新しい路線を打ち出したという。詳しい話を主宰に聞いてみた。 ※モラル研の成り立ちについて知りたい方はこちら 「東大モラル研究会」主宰、大いに語る|東大モラル研究会 (note.com) 挨拶―お久しぶりです。路線変更の噂を聞きつけ、やってきました。とりあえずは、コロナ禍における反自粛(感染対策撤廃)運動と

          東大モラル研究会主宰、大いに語る(弐)「学生パラサイト運動、その展望」

          忘コロナ企画番外編「色添え」

          ※「忘コロナ企画その3」の記事はもう書き終えてはいるが、事情により非公開。ご了承ください。  4か月ほど前、私が投稿したツイート群がちょっとした反響を呼んだ。  当時からこのツイート群に補足したいことがあったものの、大筋には関係なかろうと思っていたし、端的に面倒だったし、先延ばしにしていた。当記事では、脱・コロナのムードが浸透しきった現在だからこそ思うことも交えながら補足=色添えをしていきたい。  ここから始まる。  ここで補足しておきたいのは二つある。  一つ目は

          忘コロナ企画番外編「色添え」

          忘コロナ企画その2「幻の立て看板」、そしてWBCを巡るアレコレ

           2月の半ばごろから、コロナ禍をめぐる風刺画をベニヤ板に描いたものを「立て看板」として東大のキャンパスにでも立ててやろうと考えていた私は、3月のとある2日間を使って割と立派なものを製作した。  あとはこれをどこかに設置するだけだ…と思っていた矢先、ある問題点に気づかされ、「あぁ、これを設置したら逆効果になるわ」と猛反省。結局、製作された「問題作」立て看板の、ベニヤ板だけ引き剥がし、キャンパス内に置くこともせず自宅に保管してある。  思い返せば、「もうコロナなんて知らねえよ

          忘コロナ企画その2「幻の立て看板」、そしてWBCを巡るアレコレ

          モラル研究会推薦書(随時更新)

          東大モラル研究会がオススメする書籍等をまとめました。たまに更新します。☆は小説。★は漫画。(作者名五十音順) あ G.アガンベン『ホモ・サケルー主権権力と剥き出しの生』 浅田彰『逃走論』 浅羽通明『右翼と左翼』 東浩紀『動物化するポストモダン』 ☆石原慎太郎『完全な遊戯』 ☆石原慎太郎『処刑の部屋』 I.イリッチ『コンヴィヴィアリティのための道具』 I.イリッチ『脱病院化社会』 C.ウィルソン『アウトサイダー』 ☆M.ウェルベック『服従』 ★蛭子能収『地獄に堕ちた教師ども

          モラル研究会推薦書(随時更新)

          忘コロナ企画その1「ゴミ箱」

           マスク緩和が3/13、5類変更が5/8。前々からコロナを無視して生活している私にはロクな意味も持たない日付だが、世間的にはこれが一応のゴールであるらしい。ならばゴールが来る前に、他人に語れるようなデカい活動をしておこう。そう思った私は、忘コロナ企画として3つの案を思いついた。ゴミ箱設置は3番目に思いついたのだが、実現のハードルが1番低かったので最初に取り掛かり、迷走を重ねた挙句、8時間ほどで終えた。制作費は1500円足らず!結局使わなかったトンカチやら釘やらの出費を含めると

          忘コロナ企画その1「ゴミ箱」

          「批判的」読書感想文(知念実希人『機械仕掛けの太陽』を読んで)

          はじめに 数ヶ月前から知念氏のツイートに違和感を覚えていた私は、実際に彼の考えていることを知るために―要は「敵を知る」ために―彼がよく宣伝している『機械仕掛けの太陽』という彼の著作を立ち読みしてみた。少し読むだけでツッコミどころが幾つかあったので、いっそのこと購入して全部読み、それらを上手いことまとめて文章にしてみよう!と思い立った。その結果がこの「【批判的】読書感想文」になる。誹謗中傷にならぬよう、言葉には細心の注意を払っている。とはいえ、知念氏はベストセラー作家様なんだか

          「批判的」読書感想文(知念実希人『機械仕掛けの太陽』を読んで)

          「東大モラル研究会」主宰、大いに語る

           2022年10月に不気味なポスターを貼り話題になり、11月以降は「コロナ対策の放棄」を訴えてたびたび顰蹙を買っている東大モラル研究会。そもそもこの会はなんなのか。そして彼らの主張は如何なるモノなのか。主宰に訊いてみると、上機嫌なままに大いに語ってくれた。(というテイ) ―はじめまして。 主宰:はじめまして。主宰の者です。 ―この会はいつ頃からスタートされましたか? 主宰:個人的に思いついてTwitterアカウントを作ったのは9月下旬、学内にポスターを貼って会員を募り

          「東大モラル研究会」主宰、大いに語る

          活動の指針

           東大モラル研究会は、本年度9月に発足され、11月半ばより活動を始めた。  発足の動機は、現代日本で使用される「モラル」という言葉への不信感・嫌悪である。モラルは一般的に「社会生活の秩序を守るために構成員が守るべきもの」云々と説明される。では、社会秩序とは何か。仮に、社会秩序を自由と安全という2つの要素で規定してみよう。  自由がなければ行動を起こせないが、ありとあらゆる自由を認めてしまうと盗み殺し放火なんでもありの世の中になってしまうから、法や条例あるいは共有された暗黙のル