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【毒親育ち】自己愛性パーソナリティ障害と毒親について考える
以前『毒親は自己愛者か』という内容の記事を書きました。
そこから派生して、今度は『自己愛性パーソナリティ障害』と『毒親』の関係について考えてみようかと。
少し大袈裟な気もしますが、意外と無関係とは言い切れない場合もあるのではないかと考えています。
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とは
主な特徴
1. 誇大性
- 自分は特別な存在だと信じている
- 自分の才能や成功を過度に誇張する
- 限りない成功や権力、理想的な愛を空想する
2. 他者との関係性
- 共感性が乏しい
- 他者をうらやむ、または他者から妬まれていると思い込む
- 特権意識が強く、特別な待遇を期待する
- 他者を利用しがち
3. 承認欲求
- 過度の賞賛を求める
- 注目の的でいたいという強い欲求
- 批判や失敗への過敏さ
4. 内面の特徴
- 表面的な自信の強さとは裏腹に、実は自尊心が脆弱
- 批判や拒絶に対して強い不安や怒りを感じる
- 羨望や劣等感を抱きやすい
これらの特徴が見られても、必ずしも自己愛性パーソナリティ障害とは限りません。
原因について
この障害の発生には、複数の要因が複雑に絡み合っているとされています。
1. 幼少期の環境要因
- 過度の甘やかしや過剰な期待
- 子どもの能力を過大評価し、常に特別扱い
- 現実的な限界や失敗の経験が不足
- 極端な否定や批判
- 過度の叱責や無視
- 愛情の条件付け(期待に応えた時だけ愛される)
- 不安定な養育環境
- 親からの一貫性のない態度
- 感情的な反応や予測不能な対応
2. 遺伝的要因
- パーソナリティ特性の一部は遺伝的影響を受ける
- 気質や感受性などの生まれつきの傾向
3. 神経生物学的要因
- 脳の特定領域の機能や構造の違い
- 特に感情調節や共感に関わる部分
- ストレスホルモンの調節機能の違い
4. 社会文化的要因
- 過度な競争社会
- SNSなど自己顕示の機会の増加
- 個人主義的な価値観の強調
5. 対処メカニズムとしての発達
- 幼少期のトラウマや不安への防衛機制
- 脆弱な自己愛を守るための代償的な発達
毒親の行動パターンとの関係
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)は、毒親的な行動パターンにつながる可能性があります。
1. 共感性の欠如
- 子どもの感情や必要性を理解・認識することが困難
- 子どもの気持ちよりも自分の欲求を優先
2. 過度な承認欲求
- 子どもの成功を自分の価値の証明として利用
- 子どもに過度な期待や要求をする
3. 境界線の無視
- 子どもを自分の延長として扱う
- 子どもの個性や自主性を認めない
4. 感情的な不安定さ
- 子どもを感情のはけ口にする
- 気分によって態度が極端に変化する
この様に、多い事例では無いでしょうが、毒親とは無関係と言えないものだと考えています。
この特徴に当てはまる人間とは少し距離を置く必要があるかも知れません。
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