感動大国 ニッポン!~資本主義的な経済価値のみの尺度を脱却して、非貨幣価値の創出へ!
10年ぶりに日本で長い時間を過ごすようになって、気づいたこと。
それは、日本は「感動の宝庫」だということです。
自然や歴史、芸術からの感動だけではありません。
生活でも「感動」の連続なのです。
海外に長くいましたが、海外で自然や歴史・芸術に感動することはよくありますが、それ以外のことで感動する機会はあまり多くありませんでした。
10年海外生活をしたために感覚がリセットされてしまったのか、日本の感動の多さには驚きしかないのです。
・交通移動が、スムース。時間が読めることが素晴らしい
・宅配は正確に届くし、事前に日時指定&変更も簡単にできる。しかも丁寧に配達してくれる
・売られている品物の視点・コンセプトがユニーク。品質も高かく、壊れない
・掃除や整理整頓、キッチン用品が優秀
・どこに行っても清潔で気持ちがいい
・お店の人の中で、不愛想にふるまう人は少ない。基本、対応はとても丁寧。
・食べるものがおいしい。盛り付けにもセンスを感じる。おいしいものの種類が多い
などなど。
「WOW。なに、これ?(驚&嬉)」
「へ~」
というモノや体験に囲まれ、生活が便利で快適で、彩り豊かなものになっていることを実感し、そして感動しています。
生活上でこういう体験を重ねているということは、日本ではその種のビジネスが重要視されているということだと思います。
日本のビジネスの根底にあるのは、「儲けられるか」「マスマーケットを狙えるか」という資本主義的な「利益最大化」という観点よりも、「あっ!と言わせたい」という「感動最大化」の観点なのかもしれません。
日本企業や日本人ビジネスパーソンも、「利益の最大化」の重要性を理解し、そのためのスキルを持っていると思いますが(そして私はMBAで教授をしていますが)、日本発のビジネスは、(意識的や無意識的かは別として)「利益の最大化よりも大事にしたいものがある」というポリシーを感じるのです。
それは、目に見えない「美学」とか「誇り」、「道」などだと思います。
そしてその「美学」や「誇り」が、ビジネスにおける「感動」を生み出すことにつながっていて、そこに魅せられる人々が一定数存在する。
私もその1人で、毎日感動しています。
「その感動は、利益の最大化や成長性につながっているのか?」という問い・・・も、「資本主義の考え方」からすると重要ですが、
社会全体の「生きる素晴らしさ & 生活の楽しさの最大化」という視点から考えたら、感動がそこに生まれるのであれば、利益とは別の「貨幣価値を超える価値」が生み出されていて、非経済価値・非貨幣的価値の創出ができていると思いますので、これはこれで、あり、だと思っています。
売上増大、利益増大、大きな成長を毎年追いかけるといった、資本主義的尺度だけが、経済活動の尺度ではないと思います。
尺度自体にもっと多様性があってよいと思っています。
この「経済活動は感動のために」という姿勢、本当に大切にしたいです。
日本らしいですし、日本の優位性になっていると思っています。
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