「再起へのナインボール」Kindle出版(4)
やがて九州大会や全国大会にも出場できるようになったが、当然のことながらYさんには勝てなかった。
少しでも場慣れしたくて、知らないビリヤード場に行って、「ここで一番上手な人と賭け球がしたいのですが」という「道場破り」のようなことは何回もやった。
プロと毎日撞いていたので、その人以上に上手な人はいないだろう、と思っていたわけではあるが、いまにして思えば、無謀すぎて恐ろしい限りだ。
初対面の相手に挑発されて(自分はしたつもりはないが)、最初はイラっとしていた相手も、球を撞くごとに