青空
「
何億光年先まで照らす事の出来る
超協力なライトがあって
何億光年先まで見通す事の出来る
驚異的な視力を持つ男がいて
どこか遠く、遥か遠くの銀河の彼方
何億光年先の星の大地に建っている
墓石ほどの石碑を同時に見たら
ライトを点けて瞼を開けたら
どちらが先に辿り着くのだろうか?
そんな勝負が行われた
男が言うには、見た時にはもう
石碑は照らされていたんだと
だから自分の負けだと言ったんだ
ずっと暗闇が続いていて
何億光年が経ってようやく
小さな四角い石碑が見えたんだって
でも思うんだ
その星は太陽の光さえも届かない
暗闇の星だったんじゃないかって
だとしたらライトが届くまでは
男には何も見えていないのだから
結局どっちが早かったのかなんて
わからないんじゃないのかな
誰かが先にそこに行って
何億光年も照らし続けられる灯りを置いて
石碑に向けて置いてヨーイドンと
もう一度勝負をすればわかるんだろう
もしくは何億光年も充電が持つカメラを置けば
答えははっきりするんだろう
とかいろいろと議論されているみたいだけど
それをやるにはどれくらいの時間がかかるのか
そんなことしてたら
星も人も地球だって無くなっちゃうかもしれない
宇宙の寿命だって無限じゃないんだから
」
そんな、SF小説を読んでいた
まだ半分も進んでいないけど
もういいかなって思っていたりする
話が壮大すぎて現実味が無さすぎるんだ
そう言えば
雲ひとつない青空を見上げながら
誰かが言ってたっけ
「今、宇宙の果てを見てるんだ」って
「宇宙の端っこはどうなってるの?」
そう聞いたら、自身満々にその人は
「綺麗な青だよ」と答えた
みんな普通に見ているはずの青空を
宇宙の端っこを身近に感じながら
届かないと嘆いては手を伸ばし続けているんだ
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