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野生動物保護や生物多様性の重要性を普及するためにできること、持続が可能な形で共存するために考えられること、知ってほしいことを記事にしていきます。今人間社会が苦しい時代だからこそ、目を向けなければならない現実がそこにはあります。

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野生動物保護や生物多様性の重要性を普及するためにできること、持続が可能な形で共存するために考えられること、知ってほしいことを記事にしていきます。今人間社会が苦しい時代だからこそ、目を向けなければならない現実がそこにはあります。

最近の記事

連載:動物園が活きる道③ビジネスと教育のバランス

 第一波の終息なのか、正確な数が把握できていないのか...。不安の中で、コロナから新たな社会がスタートを切り始めました。テーマというお話をして、しばらく期間があきました。思わぬコロナ危機によって経済がこれほどの影響を受けるとは思いもしませんでしたが、その中で6月8日にユニバーサルスタジオジャパンが再スタートしました。開園を待ちに待ったファンが、限定的とは言えど、徐々に開場されたゲートに向かう姿が報道されていましたが、やはりテーマパークの強みをそこに見たような気がしました。

    • 連載:動物園が活きる道② 「テーマ」が活きるテーマパークへ

      なぜDisneyリゾートやUSJが高額入場料で成り立つのか  前回は連載:動物園が活きる道① ターゲットの細分化と目的ある営利化として、地域と県外からの観光向けと異なる対象によって金額設定の重要性を提案しました。しかしこの金額設定は、地元もしくはその地方全体でも有数の観光施設として受け入れられる必要があります。これは地元割引を確立するにあたりもっとも重要なポイントです。なぜなら地元から集められない資金を観光で補うためには、観光としてそれだけの支出に納得できるだけの理由がなけ

      • 連載:動物園が活きる道① ターゲットの細分化と目的ある営利化

        ターゲットは誰なのか?  動物園の歴史は博物館の延長として日本社会へと誕生しました。時代の流れとともにその役割は、展示からレクリエーションなどの意味合いをもち、近年は地域創生のための施設として、いろいろな地域に大小さまざまな規模の動物園が存在しています。さらに時代は進み、近年の動物園が地域創生のレクリエーションの場かというと、それ以上の役割を果たさなくていけないことは前回記事森林火災とコアラが伝えた変革の必要性でお話しました。  役割を果たしていくために求められる動物園の

        • 森林火災とコアラが伝えた変革の必要性

          高額な維持費を理由に大阪を去ったコアラ  1989年からはじまった天王寺動物園のコアラの展示は、飼育維持費が高額という理由で2019年10月10日に幕を閉じました。そこから半年もしないうちに世界はオーストラリアの森林火災によって数万ものコアラが命を落とすという衝撃が走ったのです。生息域であるオーストラリアは、インフラが整った大都市や高度な動物医療が提要できる国力も用い合わせた野生動物の王国です。そのような国ですらこれほどのダメージを受けたことは大きな衝撃でした。 天王寺動

        • 連載:動物園が活きる道③ビジネスと教育のバランス

        • 連載:動物園が活きる道② 「テーマ」が活きるテーマパークへ

        • 連載:動物園が活きる道① ターゲットの細分化と目的ある営利化

        • 森林火災とコアラが伝えた変革の必要性

          時代に対応したアプローチ

          基盤なき活動に持続性はあるのか...  前回の記事では補償という問題を取り上げましたが、補償するためには経済的な基盤は必要です。日本の自然保護団体や、いろいろな自然を扱う機関には、経済的基盤の重要性への認識が先進国の中でも特段低いと考えています。その認識の低さは、活動規模の小ささや国民への普及活動が小規模だという現実に反映されているのです。  ボランティア活動というのもまた素晴らしい考え方ですが、想いで突き動かされた主張によって生活を追われてしまうのでは、そのひずみはまた新

          時代に対応したアプローチ

          活動自粛に重なる自然保護団体の主張

           緊急事態宣言によって多くの業種が活動自粛を求められる今日ですが、その補償対策には不安と不信感しか感じず安心感が感じられません...。そのような現状に重なるのが、動物を守ろうという一部の自然保護団体の主張です。  動物を守ろう、動物を殺すなということには異論もありませんし、むしろ歓迎すべき活動でもっと評価されるべきでしょう。しかしただ守ろう、殺すなで物事は解決しません。自然保護団体も含め、動物たちを殺している人たちも、すべての人々が生きているのは”人間社会”である以上、殺す

          活動自粛に重なる自然保護団体の主張

          なぜ今自然保護なのか...コロナの先に待つ世界

           新型コロナウイルスによって世界が混とんとする中で、なぜ今自然保護なのか...。私自身もこの時期にこのようなことに声をあげることに抵抗がありました。人よりも自然というのかという感情はごく当然だと思います。  しかし自然環境は、地球温暖化という認知度の高い問題だけではなく、私たち人間の生活にすごく密接な関係をもっています。  まず私たち人間がまだ開発もせず放置されている自然林の多くは、野生動物を含めた自然が生態系のサイクルによって管理しています。  森が残っているから、人

          なぜ今自然保護なのか...コロナの先に待つ世界