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愉快なオトナたちのリアル講義〜西尾大介〜 後編

高校生によるオトナたちへのインタビュー第6講
器用貧乏を超越し、マルチタスクを発揮し続ける”マスタリングエンジニア兼ミュージシャン”西尾大介さんによるリアル講義
ALOHAで自分を磨き続け、去年からPeach Peach Peachで腕前を発揮する西尾さんの思考を聴き解く今回のインタビューは〜西尾大介〜。音楽を自己完結させる稀有なプロフェッショナルの思考法をここに書き留める。


今回は愉快なオトナたちのリアル講義〜西尾大介〜の後編です。アツく仕上げてるので、ぜひ最後まで読んでください!
↓↓↓前編↓↓↓




10,ALOHA:コンニチハ&サヨウナラ


ALOHA:コンニチハ&サヨウナラ





ALOHAっていうユニット名は、アーティスト「UA」の名前の由来を知ったのがきっかけ。UAには、スワヒリ語で”花”と“死”っていう2つの意味があって、一つの言葉に真逆の意味が含まれてるのがイイなーと思って。

それで、いろんな言葉を探っていくうちに、ハワイの挨拶「ALOHA」には、”コンニチハ”っていう意味のほかに、発音の仕方によっては”サヨウナラ”っていう意味があるのを知ったんよね。それでALOHAって名前に決めた。




11,影響


影響





今の自分にすごく影響を与えてくれた、音楽家の三浦康嗣(□□□/クチロロ)っていう“親方”みたいな人と、20代の頃に出会ったんよね。いまだに音楽面で受けた影響は1番デカいかも。作ったものに対してボロクソ言ってくれるし、評価もちゃんとしてくれる。

最近はやってないけど、コロナ禍前は月1で三浦さんの家に集まって、テーマを決めて「作曲スタート!」で それぞれ曲を作ったり、歌詞に縛りをつけて書いてみたり。“作曲キャンプ”みたいな感じでやってたのが、今の制作にかなり生かされてる。だから本当に感謝してるんよね。




12,音楽観


音楽観





自分と音楽の趣味がすごく合うっていう人は、そう簡単にいるとは思えないし、実際に数人しかいない。


ちょっと話せば「ああ、あれね」ってわかり合えたり話が弾んだりする人は、やっぱりそうそういないから。だからこそ、そういう人たちとの縁を大切にしたいって思う。

これまで触れてきた音楽を振り返ってみると、ジャズ、レゲエ、カリプソやブルースも通って……って感じで、どちらかというと結構土臭いところを辿ってきてて。そういうのがありつつも、Hip-Hopとか他の感じの音楽にも触れてきた。
音楽の中にはたくさんジャンルがあって、ずっとその道ひと筋でやり続けてる人もいる。一つのことに注力し続けるのは、ホントにすごいことだと思う。

自分はちょっとずつかじってて全部に深く入ってはいないけど、いろんなジャンルがミックスされてるのが好きなんよね。それが『KIDZ』にも表れてると思う。ちなみに、Hip-Hopでは音や歌詞を引用する文化があるけど、Peach Peach Peachの音楽は直接的な引用はしてなかったりして。
もちろん、言葉遊びで軽く固有名詞を引用するくらいはあるんだけど。

そういう点でも、Peach Peach Peachに関してはどこにも属せてない気がする。ある意味、目指すものがないってことが、自分たちの強みなのかもしれない。




13,Music Video:総力戦


Music Video:総力戦





聴くのも作るのも、ジャンル気にせずやってきたのが、今身になってる気がする。

でもそれは、売れてなかったからできたことなんだろうとも思う。

音楽を聴く時間も、暇な時間もいっぱいあったから。映画もマンガも好きだから、その間にかなり吸収してたしね。
特に映画鑑賞は、ミュージックビデオ(MV)を撮る時の考え方の糧としてすごく役立った。それもあって自分たちのMVにはこだわりたくて、感覚を分かち合える人に頼もうって、相方のヒロシと話し合ってたんよね。

今回、『KIDZ』のMVで監督・撮影を依頼したKohei Yonahaは、ヒロシが元々チェックしてた人で。彼の作品を初めて見せてもらった時、「あ、これ(北野)武だ!」って思ったんよ。棒立ちで無表情、静止してる感じとか、場面を切り替える時の撮り方も。

その感想をKoheiくんに伝えたら、「そうなんですよ!」って、3人で盛り上がってさ。そういうコアの感覚的な部分を共有できると、信頼ができていくんよね。ヒロシも俺も、これまで好きなものを楽しんできたことが、こうやってMVに生かされた気はする。




14,やりきりたいようにやりきれ!


やりきりたいようにやりきれ!





みんな頭では分かってはいるんだろうけど、やりたいようにやったほうがいい。


強い意志で、「できる!」って狂信的に思い込むことから、まずは始めてみて。自分は今でも誰に評価されなくてもいいとなるべく思うようにしてる。

もちろん評価してもらえたらうれしいけど、別に業界的な評価じゃなくても、どこかの誰かに引っ掛かってくれたらそれでいいし。だから、大きな力や資本に頼らず、自分たちで制作から発信まである程度できる、インディペンデントな環境を作ったんよね。

だから、もし何かを作りたい・発信したいと思ったら、誰かに頼らず、まずは1人でやってみればいいと思う。

誰でも突然できるようになるわけじゃないから、いつまでもぶつかってくる壁と向き合い続けてる人だけが、日の目を浴びるんだと思う。
人に聴かせよう、魅せようと思うから変に丸くなっちゃうんだと思う。

尖ったままのマインドを持てば、意図せず本当に聴いてほしい誰かに刺さるはず。先が見えないのは怖いけど、周りの目は気にせず、やり切った方がいい。




15,リミッターを超えるのはどんな規模であってもヤバい奴らである。


リミッターを超えるのはどんな規模であってもヤバい奴らである。





何をやるにしても、想像の1、2コ上をいくと、自分も周りも納得できるものになる。

人の想像を超えてやってる人って、最初はヤバい奴だと思われるだろうけど、歳をとると結局気にしなくなるから大丈夫。だから、若さの勢いでみんなガンバレ!
若い時って元から軸が変で、青春エネルギーがみなぎってるから。そのままガンガン突っ走ってくべきだと思う。

てことで、

リミッターを超えていこ!







後編はかなりアツい記事となりました。将来また、どこかで自分が分岐点いるな…って思った時にでも読み返していただけると幸いです!

次回!西尾さんインタビューの完全版です。おまけ付きなので、そちらもぜひ読んでね!

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