痛いところに原因はない
膝痛、首痛、肩こり、腰痛…慢性化しやすい症状。
特に職業柄、変わった姿勢で身体を使う仕事を長年やっているわけでもないのに、慢性的な痛みがある場合、長年のプチストレスによる無意識の力みの積み重ねで出来たもの。
精神も肉体も常にバランスを取ろうと働いています。
膝の痛みを訴えている人に、基本姿勢を意識して立っていただくと、それだけで膝の痛みが消えたりします。
基本姿勢と聞くと「背筋を伸ばして」とか「胸を広げて」とか「頭を上に引っ張られてるように」とか、上半身ばかり意識しがちですが…
姿勢の基本は下半身、足です。
自分軸からブレている人は、足圧がアンバランス。
文字通り、地に足がついていないから、身体もそうなっていきます。
首、肩、腰など、身体の上にいくにつれて、慢性的な痛みが出やすいのは、頭が最後にバランスを取るところだから。
一番下の地に足をつけるところからバランスが取れていないと、いくら上ばかり意識しても、むしろ症状が悪化したり、なかなか良くならないはずです。
痛みの出る部位だけをピンポイントで、ストレッチしても直ぐに戻ったり、モミモミすると揉み返しが来てしまうのは…
痛い所に原因がないから。
足圧がアンバランスになると、関節も正位置にハマりませんので、足から繋がる上の肉体はバランスを取るために不要な力みが入ってしまいます。
卵が先か鶏が先かという話にはなるのですが、そう考えて逆算していくと、身体の下の方から改善する必要があるのが見えて来ます。
母指球、少指球、踵の3点でしっかりバランスをとって、指が吸盤のように地に吸い付くようにグランディングする。
しっかりと地に足をつける。
外に意識が向いていると(他人軸)、足の外側に重心がきて、そこから繋がる外側の筋肉が硬くなってきます。
そうすると、拮抗筋にあたる内転筋や骨盤底骨筋が緩みます。尿漏れや、しまりの悪さ…もこれが原因です。
足の踵に重心があると、バランスを取る為に足の指が浮いたり、反張膝から反り腰になって、そこから膝の痛みや、腰痛、肩こりへと繋がっていきます。
足圧がアンバランスだと、筋トレしても正しいフォームでなかなか出来ません。
外側の筋肉や腱が固まってしまって、関節が正位置に戻っていない状態で膝痛や腰痛を改善する為に筋トレなどしてしまうと、トドメをさしてしまうことになります。また、関節を動かしている深層筋ではなくて、外側の表層筋ばかり使ってしまうので、外側の筋肉が余計固まってしまいます。
緩めることが先
骨は潜在的に元の位置に戻ろうと働いているので、腱や筋肉が固まってしまっている場合は、筋トレの前に、まずは緩めて関節を正位置に戻してから。
足圧をバランス良く、しっかりグランディングした基本姿勢を取ることが出来ると、そこから上に繋がる筋肉が緩み、関節も正位置に戻るので、下半身が安定して、上半身も変な力みが入ることなく、自然にバランスを取ることが出来るようになます。
筋肉に不必要な力みが入らなくなると、キネティックチェーン(運動連鎖)が正常になり、膝や腰、首の痛みが改善されていきます。
足をしっかりと地に着けるとは、自分軸で生きること。
他人軸で生きて、自分から逃げている人は、病院に通ってリハビリしているぐらい膝の痛みをかかえていても、この日常生活で簡単に出来る基本姿勢からも逃げます。(笑)
ヨガのアーサナは逃げられない。
ヨガのアーサナは、しっかりグランディングして、関節が正位置にハマっていないと、バランスも取れないし、ポーズを深めていくことが出来ません。
タダーサナ。
立っているだけに見えるこのポーズ。
実は凄く重要で、ヨガのスタンディングポーズの基本になるアーサナ。
スタンディングポーズでバランスが取れないのは、不要な力みが入っているから。
力みが入っているということは、グランディング出来ていない証拠。
タダーサナのグランディングを意識してプラクティスを繰り返すと、その他のスタンディングポーズもキレイに取れるようになっていきます。
ヨガをやっていなくても、しっかりグランディング出来るようになると、日常生活での無意識の力みからも、解放されていきます。
これは人生においてもそうですね。
グランディング
地に足をつける
しっかり地に足をつけていれば、軸がブレても自然と戻ってきます。
肉体も精神も、全ての不調は自分軸のブレから。
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