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あなたの原動力を愛にする4

第三章 誰かを見下すことで自分も見下す

「もうやめよう」と心に決めました。人を見下したり、ジャッジしたりするのをやめること。そう思えたのは本当に良かったです。ですが、いざ日常でそれを実践するのは意外と大変でした。

例えばこんな場面がありました。

歩いている前の人が遅いとき
「なんでこんなにのろのろ歩くの?」とイライラしてしまう。
 服装を見て
「あの人、センスないな」と内心思ってしまう。
若者が騒いでいるとき
「本当にうるさい、マナー悪いな」と感じてしまう。

こうして気づくたびに、「ああ、まただ!」と自分の反応にハッとさせられました。でも、そこで立ち止まって考え直すようにしました。

視点を変える練習
気づいたら、その場で少しずつ視点を変えることを意識しました。

前の人が歩くのが遅くても、「疲れているのかも。ゆっくり歩きたい日もあるよね」と考える。
服装が独特だと思っても、「自分が気に入っているなら、それでいいよね。機能的で選んでいるのかも」と思う。
若者の騒がしさには、「ああ、元気があっていいな。自分も若い頃はこんな風だったな」と懐かしむようにする。

こうやって少しずつですが、相手の背景や気持ちを想像することで、自分のイライラやジャッジする癖が薄れていきました。

 職場の変化
さらに不思議だったのは、職場での変化でした。それまで「なんでこんな嫌な人ばかりいるんだろう」と思っていたのに、気づいたらそういう人たちが現れなくなったんです。

上司や同僚の何気ない言葉に「これは優しさから来ているんだな」と思えるようになった。
「あの人、実は繊細で気配りをしている」と気づく瞬間が増えた。
急に同僚から「お昼ご飯どう?」とちょっとした差し入れをもらうようになった。

「えっ、私が見ていた世界ってなんだったんだろう?」と本当にびっくりしました。これまで嫌だと思っていたことがどんどん消え、周りがみんな優しくて素敵に思えてきたんです。

 自分を見下していたことへの気づき
そのとき、ふと気づきました。
「私、これまで他人を見下した分だけ、自分のことも同じように下げていたんだ」
他人を「ああだこうだ」と言うことで、自分も無意識に「どうせ私なんて」と責めていた。
他人に厳しい目を向けることで、自分にも厳しい環境を引き寄せていた。

だからこそ、自分を本当に大切にするためには、まず相手を大切にすることが必要なんだと理解しました。

ありがとうの世界へ
意識と気持ちを変えるだけで、こんなにも現実が変わるのかと驚きました。以前は嫌だと思っていたことが、今では「ありがとう」「おかげさま」と自然に思えるようになったのです。
「この人が教えてくれたおかげで、自分の視野が広がった」
「こんな優しい言葉をかけてもらえるなんて、本当にありがたい」

それが当たり前のように感じられる世界が、急に広がっていきました。

見方が変わるだけで世界は変わる
アインシュタインの言葉に「世界は変わらない。ただ、見方が変わるだけだ」というような意味のものがあります。まさにそれを体感した瞬間でした。

ずっと「理想の世界はどこか遠くにある」と思っていました。でも、実際は違ったんです。理想の世界はすでにここにありました。ただ、私の見方が変わっただけで、こんなにも素敵に見えるようになったんです。

「ありがとう」や「おかげさま」という言葉が心から溢れるとき、自分が思い描いていた幸せな世界は、すぐそこにあったと気づけました。

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