広告は消費者の利益のために。顧客No1.表示と広告表現をめぐる事例から注意点と広告の役割をまとめました。
広告制作をする上で一番大事にすることは?と尋ねられたら、消費者の利益になること、と答えます。
顧客利益をいつも優先する
誇大表現や優良誤認を招くようなアプローチは避けるようにします。
そして、消費者の不利益にならないように正しい情報と各種ガイドラインを尊重します。
ガイドラインは、景品表示法に代表される公的・法律的なもの、放送局はじめメディアが設定しているもの、社会的な通念からの確認も必要です。
最近は企業側がブランドセーフティというガイドラインを設定して、マーケティング&コミュニケーション活動が顧客に提供したい価値の範疇に収まっているかどうかを絶えずチェックしています。
参考:ステレオタイプ表現にも注意を
広告はターゲットに製品・サービス情報を加工します、エンターティンメントの要素を加えます。
この行為は映画でよく使う「based on true story(事実に基づく)」であるべきです。
RTBで考えて開発しよう
No1.表現や最上級表現と言われる広告を開発する際には上記の点を関係者で注意しながら広告コンテンツの開発にあたります。
Reason To Buy やReason To Believe という顧客が信じるに足りる理由の提供がマーケティングに重要です。
つまり、購入に至る意味をつくります。
統合マーケティングは企業が持つ技術や全てのリソースをターゲット顧客に向けてパッケージする行為です。
パッケージすることは「意味」をつくること、その意味を伝える(プロモーション)にあたってはターゲットが信じるに足りる理由(選択する理由)が必要です。
RTBについては以下を参照してみてください。
企業が提供する製品やサービスが市場でNo.1と評価されているのであれば、その事実は顧客ターゲットにとって有益な情報になり得ます。
No.1はつくれる
No.1であるかどうかは、客観的な資料・データが必要です。
客観的な事実を持って、顧客が自ら選ぶことになります。
No.1という事実を広告にする際には一般的には第三者機関の調査資料が用いられます。当社比、当社調べという方法はお勧めしません。
実際は、今回再発防止措置命令が出たケースのように恣意的な調査をすることで、No.1という事実をつくることもできます。
製品を手にする根拠の一つの安心感=売れている、満足されているということを購買に至る理由に使うために、事実を創作してしまう残念なケースがあります。悪質な事例です。
消費者庁が先日「満足度No.1」広告について再発防止措置を出しています。
エクスコムグローバル株式会社のケース
飯田GHDの事例です。
該当企業の再発防止だけではなくマーケティング関係者の成長機会に
エクスコムグループと飯田HDGが再発防止に努めるだけではなく、あらためてマーケティングに携わる人たちが消費者の利益を最優先するということを認識する機会にしたいですね。
参考ですが、noteのヘルプページに最上級表示、No.1表示について、簡潔にまとめています。
消費者庁公表の「比較広告に関する景品表示法上の考え方」(比較広告ガイドライン)をご確認ください。
売上至上主義から成長至上主義へ
低成長時代になんとか企業を維持するために蔓延ってしまった売上至上主義は色々なところに影響を与えました。
日本経済の大きなダイナミズムがきている今こそ、イタズラに売上を追いかけることをやめて、顧客に選択肢を渡し、選んだもらった顧客と価値を共創し続けることを優先してみてはどうでしょうか?
成長至上主義というキーワードで大きな成果を手にしている野球チームがあります。これは高校野球の話ではなく、ビジネスの世界においても同様の成果が得られると信じています。
アウトサイダーとしての広告代理店の仕事の充実を
広告はオワコンと言われていますが、客観的な視点でターゲット顧客にRTBを届ける仕事は続きます。
クライアントさんとエージェンシーのパートナーシップが問われています。
アウトサイダーであると同時にクライアントと顧客が共創する文化の一部であること、この観点でマーケティングとプロモーションに関わることで広告の未来を明るくしましょう。
Creativityを武器に
広告代理店が提供するCreativityは未来をつくるために活用しましょう。
価値づくりのパートナーとしてクライアントと共創を
代理店はクライアントの課題解決、目的達成のためのエージェントの集団であるべきです。
間違っても我々自身が売上至上主義に陥らないように
自戒の念を込めて…。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
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